経済ビジネス

【2021年世界の未来図】中国の無人都市計画とは?

IT分野での中国の進化を見逃すな

AI TRUSTでは中国の最新の進化についても今後は定期的にアップしていきます。進化のスピードが本当に早く、IT分野では日本は周回遅れどころか二周遅れでは?という部分も多々みられています。

このままいくと、現在日本がリードする様々な先端産業でも、中国が台頭し、日本の雇用の喪失にもつながる重要な事項です。個々人にも関わる問題ですし、投資においても継続的に大きなチャンスがあると考えられます。

今特に注目しているのは、無人都市計画です。今回は中国の無人都市計画についてまとめてみました。

無人都市計画とは?

これはどのような取り組みかというと、人と人との接触を減らし、ビジネス効率を上げ、AIロボットを、飲食、病院、交通、サービス、物流など様々な業界で徹底活用していくことにあります。新型コロナがこの動きを良い形で加速させています。

特に進化が顕著なのは中国江蘇省・蘇州市です。ここはアリババグループの本拠地でもありますし、官民一体となった取り組みが進んでいます。

街を走る公共の車を自動化しようという試みで

「自動運転バス」
「自動運転タクシー」
「無人清掃車」
「無人配送車」

が既に運営を開始しています。

自動運転バス

中国で初めて公道を走る無人運転の通常運行バスが既にここでは走っています。
9人乗りの小ぶりのバスで、時速20~50kmで走行することができるそうです。

搬送ロボット

アリババグループが運営するネットショッピング専用の倉庫では、ロボットが活躍しています。貨物棚自体が動き続きピックアップを効率化しています。従来型の倉庫は、注文を受けたスタッフが貨物棚を歩き回り、商品を探していました。しかしこの倉庫では、注文に合わせて貨物棚が動き、スタッフに届けてくれるのです。

このシステムを支えるのがAGVと呼ばれる無人搬送車で、倉庫では常に1000台のAGVロボットが稼働しています。このロボットは、25kg以上のものを載せて運ぶことができるうえ、たったの3時間の充電で8時間休まず働き続けることができます。人の労働力と比べるとその差は歴然です。

アマゾンの倉庫でも無人化、ロボット化の流れが進んでいますが、コロナ禍の後、多くの雇用を生み出してきたアマゾンですが、今後はそこでも人が必要なくなりそうです。今後日本でも倉庫の現場でこの形が取り入れられることになれば、多くの雇用は失われることになるのは確実です。

無人配送車


浙江省杭州市にある浙江大学でも壮大な実験が行われています。ここで行われているのは、新しい無人化サービスです。無人配送車が配送業務を行なっているのです。最後の3キロの配送を専門とするデリバリーロボット隊が大学構内、寮内を動き回っています。

客がネットで買った商品が先述の倉庫からトラックに乗せられ、大学構内にある宅配物センターに届くと、そこからがロボットの出番になります。

このデリバリーロボットは動くロッカーのようになっており、商品を載せてキャンパス内を自由自在に走り回り障害物も避けながら、届け先の住人が暮らす宿舎の前まで自動運転でやって来ます。

デリバリーロボットの利点は、客が荷物を遠く離れた配送センターまで取りに行かなくてよいことにあります。スマホのアプリ上で配達時間を予約することもでき、配送ロボットが予約時間に寮の玄関先までに届けてくれるのです。さらには配達地点に到着するとロボットが電話をして知らせてくれるので、受取を玄関先で待つ必要もありません。

日本の先端産業が中国に敗れる日

中国のこの進化は当然、中国内の各都市、コミュニティでどんどん浸透していくことになるでしょう。さらにはこの都市システムそのものが新興国、途上国だけでなく、西側各国にも輸出されていくことが考えられます。今まで日本企業が得意としていた多くの分野で中国が台頭し、日本の多くの製造業は更に苦境に立たされる恐れがあります。

産業構造そのものが大きく変化し、多くの製造業、倉庫、運輸業で雇用が相当数奪われることにもなるでしょう。まずは最初に物流というものが大きく変わることになります。
そして人の移動に関しては自動化が加速し、そこに関わる雇用を大きく削ることになりそうです。

日本にとっては将来に渡っての大きな問題にもなりますが、個人の雇用についても同様にリスクを理解していきましょう。そして新たに成長するジャンルが出てきますので、アンテナを張り、成長分野を理解し、個々の投資にも活かしていきましょう。様々な視点から是非中国の最先端の進化を学び、チャンスに変えていきましょう。

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