新着ニュース

莫大な企業債務が新たな金融市場リスクに

社債市場に要注意!

世界中での新型コロナの拡大は依然止まらない中、アメリカでの感染者増加も継続拡大しています。もしもアメリカで2度目のロックダウンに追い込まれれば、多額の負債を抱える企業のキャッシュフローに壊滅的なダメージを与える事が考えられ、金融市場で社債を発行する数十、場合によっては数百もの企業が利払いの繰り延べや免除を求めたり、あるいはデフォルトに陥る可能性があります。今日はこのリスクについてまとめてみます。

債権バブル
債権バブル崩壊のリスクが高まる債権とは? 世界中の債券市場で、長期金利の低下が続いている。 アメリカでは長期金利が短期金利を下回る「逆イールド」が発生し、日本...

米企業の抱える膨大な債務

アメリカ経済というのは実は長年の間、借金に支えられてきた経緯があります。1980年代以降、政府と企業、消費者の抱える債務残高はGDPの2倍を上回ってきました。そして2008年のリーマン・ショック後に金利が記録的に低下したため、債務はさらに大幅に膨れ上がりました。

リーマンショックとは
リーマン・ショックとは?100年に一度の経済大恐慌と言われたリーマン・ショックはなぜ起こったのか? 新型コロナウイルスの蔓延による経済への影響は、当時を超...

10兆ドルを超える社債発行高

米企業の社債発行残高は10兆ドルを超え、アメリカの2019年のGDP21.5兆ドルの半分近くに上っています。提携による融資や中小企業向け融資など、他の形態の債務も加えると、企業の債務残高はなんと17兆ドル(約1,785兆円)にのぼります。そして債務額の増加により、アメリカ経済がますます不安定になり、アメリカはコロナ危機のような経済混乱に弱い体質になっていたのです。そして元々膨大だった米企業の債務は新型コロナのアメリカでの感染拡大のここ数カ月でさらに大きく膨れ上がっています。

3月には州や市当局がロックダウンを発令し、社債市場は事実上取引停止の状態に陥り、新たな社債の発行、特にジャンク債の発行による資金調達はほぼ不可能になりました。その後、債券市場を活性化するため、FRBは社債市場への介入を宣言し、流動性を改善するため、市中から7,500億ドルの社債を購入しました。

FRBの介入によりここ数カ月ジャンク債の発行が急増

さらにはそれに加えて中小企業に対する支援を開始し、6,000億ドルの融資枠を設けて、資金調達が困難な中堅・中小企業の支援に乗り出しました。企業の倒産を防ぐこの施策で、債務はさらに積み上がることになりました。

FRBの支援策は、主に投資適格級の債券市場のテコ入れを狙ったものでしたが、この介入によりここ数カ月ジャンク債の発行が急増しているのです。

資金繰りが苦しい企業が短期的に資金調達ができても、既に多額の債務を抱えている企業が、長期的に生き残れる保証など一切ありません。特に旅行・レジャー産業など、コロナワクチンが世界中の多くの地域で人々に接種されない限り、人の行動は自主的な制限により、長期的に落ち込むことが予想できますし、必ず何処かのタイミングで企業の資金が尽きることになるでしょう。

インバウンド中国
新型コロナウイルスによるインバウンドビジネスへの影響コロナウィルスの感染の広がりが止まらない 新型コロナウイルス感染者の広がりが、日を追うごとに世界各地で大きく増加している。感染源地であ...

デフォルトは連鎖する

デフォルトの波が広がれば、信用力の低い債券に上乗せされる金利が広がることになり、格付けの低い企業の資金調達コストはさらに上昇します。それにより、さらに企業の倒産が相次ぎ、失業も増えることになります。大量倒産・大量失業につながる可能性が大きくなるのです。

新型コロナの感染拡大が止まらなければ、景気の冷え込みが長引くことになり、それに応じてデフォルトも増えることになるでしょう。特に信用力の低い企業は追加の資金を調達できなくなります。

国際金融協会によると、デフォルトに陥った世界の非金融企業の発行済み社債の総額は、額面で今年第2四半期に史上最高の940億ドルに上り、その4分の3を米企業が占めています。債務が増え続ければ、多くの企業は今後の危機に対して今以上に脆弱になり、新規の設備投資は大幅に減ることも予想されます。

そしてそれにより、中長期的には生産性の向上と成長が阻まれることにつながります。期待されたV字回復は既に実現不可能と考えられ、消費、サービスの需要が低下している状況では、デフォルトの急増は当然の流れとなります。

追加金融緩和は何処まで可能なのか?

再び大規模な経済活動の停止が必要になれば、各国政府と中央銀行は、大量倒産を防ぐために、これまでに講じてきた支援策を延長せざるを得なくなります。政府と中央銀行はパンデミックの初期段階で持てる手段を使い尽くしています。FRBのバランスシートは既に4兆ドルから7兆ドルにまで膨張しており、金融危機の全体を通じて増えた額に匹敵する大幅な膨張をしているのです。

新型コロナのさらなる感染拡大で必要となる追加金融緩和はどれだけの規模となるのか? 現在ドルが円に対してもユーロに対しても下落していますが、刷られ続ける紙幣への信頼失楽は続くことになるでしょう。ただし株式市場については、企業業績の先々の不透明さを考えても、TEC銘柄を除き、過剰流動性相場にあっても大きな上昇は期待できないと考えるべきでしょう。そしてこのあとは都度起こるショック安にも注意を払う必要がありそうです。

日本の格付け引き下げリスクについても合わせて理解を深めてみましょう

日本の格付け引き下げへ好調なGAFA、低調な日本の重厚産業 ここ数日、日本の大手企業の決算発表が続きましたが、軒並み何処も厳しい数字が並びました。特に旧来型...

過剰流動性相場、アフターコロナバブルへの戦略は?

世界中の株式市場は、過剰流動性資金によって、企業業績とはかけ離れた形で上昇が続いています。しかしこれは何処かのタイミングで必ずショック安が来ます。

基軸通貨のドルに円から分散させること。そして長期的な視点から成長株をドルコスト平均法で分散投資を行うこと。これが今最も正しい投資戦略となります。

“ WBL ウォーレン・バフェット・ロング “

バークシャー・ハサウェイ社よりも更に割安に市場で買うノウハウが詰まっています!!今すぐこちらからご確認ください。

ABOUT ME
チャーリーTAKA
チャーリーTAKA
日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
AI TRUSTメルマガへ登録しませんか?

毎週1回情報をまとめてお送りします。

AI TRUSTでは日々の金融市場に影響を与えるニュースを独自の視点から解説を行っています。是非ご自身の投資指標としてご活用ください!!