バークシャーハサウェイ社を率いるウォーレンバフェット氏ですが、AI TRUSTでも昨年3月にWBL(ウォーレン・バフェット・ロング)というサロンも開設し。米優良株の長期分散投資方法の有効性について説明してきました。
ウォーレンバフェットは株式市場の異変を察知
そのウォーレンバフェット氏ですが、現在の株式市場に対してより慎重な姿勢を見せています。まずはこちらのブルームバーグの記事を確認してみましょう。
米バークシャー、現金保有増やす-バフェット氏が株式に慎重姿勢
米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは1日、同社の株式売り越しが1-3月(第1四半期)に約5年で2番目の高水準に達するとともに、自社株買いペースを鈍らせたことを当局への届け出で明らかにした。
最高経営責任者(CEO)であるウォーレン・バフェット氏が株式に対し慎重な見方を強めていることを示しており、同社の現金保有は1-3月期末時点で前期末比5.2%増え過去最高に近い1454億ドル(約15兆8900億円)となった。
参照元:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-02/QSG7Q7DWX2PS01?srnd=cojp-v2
第一四半期の株式の売り越しが、過去5年で2番目に大きな数字となり、現金保有額を増やしているのです。昨年3月後半から1年以上大きく上昇した株式市場に対して、相場の転換期を感じとり、より慎重な姿勢を見せているのだと思います。
そして、こちらもブルームバーグの記事となりますが、SPACに対して警告をしています。
SPACは「キラー」とバフェット氏-アップル株売却「間違い」
米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット最高経営責任者(CEO)は1日、特別買収目的会社(SPAC)ブームの中で同社が望ましい買収案件にそれほど恵まれない可能性があると投資家に警告した。
同社がロサンゼルスからオンラインで開いた年次株主総会で、バフェット氏(90)は買収対象の企業発掘にSPACが及ぼす影響について、「キラー(破壊的)」だと述べ、「永久には続かないが、今マネーがある場所であり、ウォール街はマネーのある所に向かう」と指摘した。
米バークシャー、現金保有増やす-バフェット氏が株式に慎重姿勢
バフェット氏は最近の個人投資家・デイトレーディングブームにも触れ、多くの人々がここ1年で株式市場という「カジノ」に参入したとの見方を示した。「ギャンブルの衝動が世界中の人々の間に非常に強く、時には巨大な勢いとなり、毎日カジノにやって来る人が出ていく人より多いような状況だ」と説明、 「しばらくは独自の現実を創り出すだろうが、いつ時計が12時を告げ、全てがカボチャとネズミに変わってしまうのかは誰にも分からない」と語った。
また、バークシャーが保有するアップル株の一部を昨年売却したことについて、バフェット氏は「恐らく間違いだった」と述べた。
参照元:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-02/QSG8A7DWLU6F01
AI TRUSTでも何度かSPACに対してのリスクを説明していますが、バフェット氏は破壊的とまで言っています。
SPACバブル崩壊による株式市場の混乱を察知し、株式保有数を減らし、リスクを下げていると考えるべきであり、長年高い運用利回りを続ける賢人の行動ですから、投資家は誰もが参考にすべきでしょう。
分散投資の一環としてApple株はおすすめ
そして、この記事でもう一つ注目すべき点は、Apple株の売却についてです。バークシャーハサウェイでは大量のApple株を所有しており、昨年その一部を売却していますが、これが間違いだったと言っています。十分な利益が乗った水準での売却なわけで、一部を利確するのは当然の行為なわけですが、これを間違えだったと言った点の意図はどこにあるのか? Apple株以上に良い株は他に見当たらないとバフェット氏は言っているのだと考えられます。
分散投資の一環としてApple株を所有しておくことは、投資家誰もが行うべきことだと言えます。GAFAM5社の中でも、Apple社は、やはり特筆した安定性、成長生が期待できるということだと思います。
株式市場の混乱は必ずこの後何度も訪れますので、タイミングを図りつつ、押し目で分散してApple株を購入することは、非常に有効な投資手段となるでしょう。Apple株の値動きには注目しておきましょう。
過去6ヶ月のApple株の推移
1月後半の143ドル台の高値と比較し、3月頭には116ドル台まで20%近くの下落がありました。超優良株のApple株であっても、この程度の幅での動きはありますので、SPAC市場の混乱による下落時や、米長期金利急上昇時の株式下落など、今後想定できる株式市場の下落時を狙い、買う準備をしておくと良いでしょう。
そして、今の時点から買い指値を低い価格で入れておくことも有効な方法になると思います。市場が下落している時というのは、まだまだこの後も下がるのではないか?という不安に駆られて、瞬時の適切な対応が難しいです。あとから ” やっぱりあの時に買っておけばよかった! ” となりがちなのです。だからこそ、指値が有効なのです。
解説記事を増やしていきます!
AI TRUSTの今後の記事では、このような形で、投資家が今注目すべきニュースに焦点を当てつつ、それをわかりやすく説明し、投資家がどのような行動を取れば有利な投資を行えるのか?この解説を行っていきます。
あくまでも投資は自己責任となりますが、シニアストラテジストであるチャーリー自らが行っている分析及び投資方法を披露していきますので、是非参考にしつつ、自らの投資戦略に活かしていきましょう。
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