DeepL（ディープエル）は、AIを用いて精度の高い翻訳を実現しているドイツの企業です。
本記事では、DeepLがどんな企業なのか？業界の立ち位置などをまとめながら解説していきます。
DeepL（ディープエル）とは？
DeepLは、2017年8月28日にサービスを開始したニューラル機械翻訳サービスで、ドイツのケルンに本拠地を置く企業です。
DeepL GmbH (Linguee) が開発したもので、現在では欧州連合加盟国の公用語を中心に31言語と700言語ペアの翻訳を提供しています。
Google翻訳などの他サービスに比べて、自己実施したブラインドテストでの評価が高かったとされています。
| 会社名 | DeepL（ディープエル） |
| 設立 | 2009年 |
| 創業者 | Jaroslaw Kutylowski |
| 本社 | ドイツ・ケルン |
| 製品 | DeepL Translator, DeepL Write |
| ウェブサイト | https://www.deepl.com/translator |
DeepLの歴史
DeepLは、2016年に最高技術責任者のJaroslaw Kutylowskiが率いるチームによってLinguee社内で初めて開発されました。
2017年8月28日にDeepL Translatorとしてリリースされ、英語、ドイツ語、フランス語などの言語間の翻訳からスタート。
その後さまざまな言語のサポートや新機能の追加を行ってきました。2017年には社名をLingueeからDeepL GmbHへと変更。2018年3月には「DeepL Pro」を発表しました。
DeepLは翻訳の精度が高い
DeepL翻訳は、畳み込みニューラルネットワーク (CNN) を使用した翻訳方法を採用しており、その技術の詳細は公開されていませんが、競合するサービスに比べて一層自然な翻訳が得られるとされています。
また、Word文書（.docx形式）、PowerPointプレゼンテーション (.pptx)、PDFも翻訳対応しており、脚注・書式設定・埋め込み画像はそのまま保持されます。
DeepLは、無料版として5,000文字以内のテキストの翻訳を提供しており、有料の「DeepL Pro」ではプロの翻訳者や企業、開発者向けのサービスを提供しています。
公式ホームページ要約
Jaroslaw Kutylowskiが創業したDeepLは、ドイツ・ケルンに拠点を置き、2017年8月から高品質な機械翻訳サービスを提供しています。
2018年3月には、AI技術を活用した「DeepL Pro」を発表。
このサービスを利用すると、オンライン翻訳がさらに手軽になり、翻訳ソフトや新しいアプリの開発にもDeepLの技術を組み込むことができます。
精度が高いAI翻訳
DeepLは革新的なAI技術とニューラルネットワークを使用しており、他の翻訳サービスと比較して細かなニュアンスまで正確に翻訳できることが特徴です。競合他社の3倍以上の精度で翻訳が可能です。
様々なデバイス、外出先でも翻訳可能
DeepLは複数のデバイスでの翻訳に対応しており、文書ファイルの翻訳やウェブページ、画像、メールの翻訳が可能です。特に、DeepLのChrome拡張機能を使用すると、閲覧中のページを瞬時に翻訳することができます。
多言語にも対応
DeepL Proを使用すると、外国語でのコミュニケーションがスムーズになります。メールやチャット、口頭の会話の翻訳が可能で、特にモバイルアプリを使用すると、口頭の会話も翻訳できます。
自然な訳文を出力
DeepL Proの翻訳は、原文の語調を反映させて訳し分けることができます。用語集を作成することで、特定の語句や表現を一貫して適用することも可能です。
翻訳機能を統合して時間とコストを削減
プロの翻訳者や開発者は、DeepLの翻訳機能を統合してワークフローを高速化することができます。翻訳支援ツール（CATツール）で直接DeepL翻訳を使用することもできます。
DeepLは今後どうなる？
DeepLの直近の会社の評価額は、10億ドル程度です。
資金調達について
2023年1月11日：DeepLはAtomicoなど6社から1億ドルを調達
Series A
2018年12月3日：DeepLはB2venture などからSeries Aで未公開の額を調達
Seed Round
2010年12月1日：DeepLはB2venture からSeed Roundで未公開の額を調達
Pre Seed
2009年9月1日：DeepLはB2venture からPre Seedで未公開の額を調達
直近のニュース
2023年8月14日： 独ユニコーンDeepLはグーグル翻訳とChatGPTに挑む
2023年7月4日：「DeepL」が日本法人を設立、日本企業との取引を迅速化へ
2023年1月17日：DeepL、新サービス「Write」を発表しGrammarlyに挑戦、文章の質を向上
2023年1月12日：OpenAIのドイツの競合DeepL、未公開の資金調達でユニコーンの地位を獲得
2023年1月11日：DeepL、新たな1億ドルでAI翻訳を企業向けに展開予定
2022年5月25日：EcoDataCenterがAI企業DeepLのための高性能コンピューティングを実現
まとめ：DeepLは今後の活躍に注目
いかがでしたでしょうか？
DeepLの注目ポイントですが、下記のとおりです。
・資金調達でも高い評価を受けており、今後の発展に注目です。
・日本では英語→日本語へのAI翻訳としてGoogle翻訳よりも評判が良いDeepLですが、AI企業としては収益規模も地味で、あまり注目されていません。
・現在はAIブームの中でDeepLが注目されるのか期待です
この後、DeepLについても動向を見ていき、メルマガでも情報を配信していきます。
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