金融市場は引き続き大荒れの展開で、トランプ大統領の関税発言内容次第で市場は日々大きく上下する、非常にボラティリティの高い展開が続いています。
AI関連株の筆頭有望銘柄のエヌビディアも、年初は151ドル台をつけていましたが、3月11日には107ドル台まで下落する場面もありました。
中国の新興AI企業のDeepSeekの台頭も大きな理由でしたが、2月末に発表された業績内容自体は非常に良いものでした。
今後も安定した成長が見込めていますが、市場の混乱期には、業績の良い銘柄であっても大きく売られるのです。
BTCは先週の11日には、過去最高値の10万9350ドルから30%下落して76,700USDをつける場面がありました。
これに対して米国のAI関連、テック大型株を見ると、それよりもさらに大きな下落したものも多いです。
テスラ(-54%)
パランティア(-40%)
エヌビディア(-34%)
ブラックストーン(-32%)
ブロードコム(-29%)
TSMC(-26%)
サービスナウ(-25%)
エヌビディアやTSMCなど業績から考えれば完全に売られ過ぎにあると思いますし、BTCについても一旦の底値をつけたとと考えています。
しかし、トランプ大統領の関税次第ではこの状況もかわりますので、引き続き慎重に市場を見ていく必要がありますね。
トランプ大統領就任後の世界の株価、BTCの値動き
トランプ大統領が誕生した1月20日にBTCは過去最高値をつけました。同様にトランプラリーで米国株も強かったです。
しかし、矢継ぎ早に出す関税政策もあり、金融市場からのリスク回避の動きは顕著になって、全体的に下落傾向にあります。
トランプ政権誕生後の世界を見渡してみると、強弱がはっきりと分かれており、なかなか面白い傾向も見て取れます。
最も強い市場は香港株で、これはDeepSeekをはじめとした中国テック株の台頭と中国共産党の民間企業、特にハイテク関連企業への後押しを市場が好感した形です。
そしてその次に強いのが金、GOLDです。先週も過去最高値を更新していますが、刷られすぎる紙幣、アメリカの強引さに嫌気がさしている各国の備蓄が価格を押し上げています。
意外にも経済は悪そうですが、ドイツ株が財政緩和策をとったことで株価は堅調に推移、中国株も堅調にプラス圏です。
DAW・S&P500・NSADAQとマイナス圏になっていますが、このデータは昨日の市場開始前の数字ですので、この3指数は更にマイナスは拡大しています。
トランプ大統領は暫く株式市場の下落を放置するのか?
これは本人のみぞ知るところです。
そして最も下落しているのはBTCで、就任時から17.88%の下落です。(最高値からの下落率はもう少し大きいです)
BTCのボラティリティはアメリカ株の倍程度という視点で引き続き見ておけば良いですね。
金が強く、BTCは弱い。しかし長期的にみるとBTCの成長率は金を凌駕しますので、今回も同様になることは間違いないと見ます。
どこで反転するか?
このあともナンピン買いを続け、単価を下げつつ売却の判断を市況をみつつとなります。
ニクソンショック:インフレから資産を守ったものは?
ニクソンショック時にアメリカが金本位制度をやめたあと、結果的に何が最も資産防衛に優れていたのか?をチャットGPT PROに検証させてみました。
1971年~1981年の高インフレ環境下では「金・GOLD 」が群を抜いて価値を高め、インフレに対して強靭な耐性を示しました。
金はこの期間の最優秀資産であり、購買力を大幅に伸ばす結果となっています。
一方、株式は名目では微増・実質では目減りという低パフォーマンスに終わりました。
ニクソンショック後の10年で保有株式の価値は半減
紙幣の価値が下落したため、株式市場は少し上昇したものの、その価値は下落しているのです。
債券は名目上こそ安定を保ったものの実質では大きく価値を減じました。紙幣の価値が下がっていますし、インフレ率が15%、20%と高い中、5%程度の金利をもらったとしても、全く意味をなしません。
株式はインフレに強いという漠然としたイメージを持つ人が多いのですが、実は違うのです。インフレで紙幣の価値自体が下落しているため、ニクソンショック後の10年で保有株式の価値は半減しています。
そして、債券は最悪です。決められた金利はもらえますが、債券自体の価値が、金利上昇で大きく下、がりますので、結果的にもらえる金利ではインフレに全く追いつかず、債券が満期になって現金化しても、その現金は紙幣価値下落で大きく毀損します。
金のみが圧倒的に紙幣よりも価値を増している
今はこの時と近い状況に来ていますので、金の分散保有は必須です。
もともと金の現物、ETFには正直興味はありませんでしたが、今は全く状況がかわってきています。紙幣の価値が驚くほど希薄化しています。今は資産の一部として金は持っておくことが安全です。
そしてボラティリティは非常に高いですが、超長期的な目線でみれば、BTCは同様に紙幣の価値下落から資産を守ることになることも間違いないと思います。
市場はボラティリティが非常に高い状況
今週も引き続き、トランプ大統領の関税政策次第で市場はボラティリティが非常に高い状況が続きます。
トランプ大統領の株式市場は気にしないという発言は本心からなのか?
これが本当に読み取りにくいですね。既にウォール街の重鎮たちはこの辺り批判していますし、トランプ離れが起きています。
関税にしたところで、自動車業界からも苦言が続いています。イーロンマスクでさえ関税については慎重に進めるように発言しています。
それでもヤケクソ的に経済がある程度壊れても推し進めるか?
最後はベッセント財務長官からの意見も取り入れるでしょうが、万が一ベッセント氏が政権から離れるようなことになれば、米国株は大混乱に陥るように思います。
今は彼がいるからそ、市場の理解者がいるからこそ、まだ市場関係者は我慢をしているわけですので。
もし彼が辞任するようなことになれば、売りが売りを呼ぶ展開になりますし、第一次政権のときのことを考えれば、こういうリスクも想定した方が良さそうです。
トランプ政権ではベッセント財務長官が今後の一番の金融市場のキーマンだと考えておいてください。
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