週間市場動向

日銀利上げ:金利が上昇する世界に備えよ!!

先週の日銀会合で0.25%の利上げが行われ、政策金利は0.5%程度となりました。

先々週くらいの段階から、この利上げについては新聞やニュースで確信的に報道されており、株式市場も前段階で下がっていましたので、今回は昨年夏のようなことは起こらず、落ち着いた値動きとなりました。

円高への動きは瞬間で終了

当初から想定していたことでしたが、今回の利上げの発表により、一時的には1円程度円高に振れましたが、あっという間に元の円安の水準に戻っています。

専門家の多くが、日米の金利差による円安を解説してきましたが、今回これが殆ど影響をもたらさないということが証明されてしまいました。

これにより海外勢は安心して円のショートを重ねられますので、キャリートレードも積み増され、円安方向の流れは変わらないと考えます。

円安要因 個人のキャピタルフライトも加速

個人が主に購入する投資信託は、2024年に海外の株式とファンドを10兆4000億円買い越しました。この買越額は、NISAが創設された翌年の15年以来、9年ぶりの高水準です。

NISAの口座数は昨年9月末時点で2500万口座と、20年末と比べ約60%増えましたが、今年も同様に増加していくでしょう。

家計の現金・預金は依然として1000兆円超ありますので、貯蓄から投資への流れは今後加速していくと考えられます。

個人資産の半分以上が依然現金で保有されているため、日本の家計からの資金流出は円安の構造的な要因となっています。

2014年のNISA始動以来、米国株の上昇率は日本株の2倍以上に及んでいますが、円換算した場合、さらに米国株資産は増えることになりますので、多くの日本人もようやくこのこと、メリットに気がついて行動しているということです。

インフレは再度上昇傾向にありますし、円からの資金流出の加速により、じりじりと円安は進むでしょう。

マーケットトレンドリサーチの中では、 ” 植田総裁による利上げが発表されたとしても、円高方向に触れるのはせいぜい数日で終わるのでは? ” とシェアしていましたが、1日も持ちませんでした。

これを考えても円安は加速傾向になると考えた方が安全かもしれません。

そして外貨への資産分散も加速させるのが正解だと考えられます。

外国人にとって日本は驚異的に安い国に!!

先週は1週間九州を旅行しました。タイから直接日本に入るのではなく、香港に1泊したあと福岡に入ったのですが、物価の差には驚かされます。

香港では商業ビルの中に入っている、高級とまで行かない水準の中華レストランで食事をし、2人で日本円換算で3万円程度でした。

以前に香港に住んでいた時と比べると倍以上のイメージがあります。

そして日本に入ってみると値段の安さと、インバウンド需要を価格に織り込める業種との価格ギャップに驚かされます。

まずはホテルなのですが、今回は博多駅近くのホテルの広い部屋を3泊取りました。こちらのホテルは以前から何度も泊まっていますが、以前と比べて価格は倍近くになっているイメージがあります。

完全にインバウンド需要を価格に反映させています。そして実際に泊まっている宿泊者の殆どが外国人のようにみてとれました。

圧倒的に安く感じるものは食品、食事

博多駅の周辺では、昼時に多数の弁当屋(といっても台に並べるだけ)が弁当を売っています。

価格がなんとどの店も350円からとなっています。350円でも十分におかずの品数もそこそこあり満足度は高そうです。

出張で博多に行く人は、駅弁を1,500円で買うより圧倒的にお得です。

今のレートであればタイのバーツだと75バーツになりますが、正直75バーツで食べられるのは汚い(衛生上非常に良くないレベル)屋台の麺のみです。

日本のこのお弁当の値段は外国人の全員が驚く価格だと思います。

タイのドンキホーテで画像の弁当が149バーツで税金が7%かかるので実質は160バーツです。日本円で741円です。

博多の弁当と内容的には同じような感じですが倍以上の価格です。

リタイアメントの日本人が年金だけではバンコクではとても生活できないというのもこの価格で理解できるかと思います。日本の地方の方が圧倒的に安いのです。

日本のインフレは今後も進みます。生活コストを見直すという意味でも、日本国内でも価格差は相当に大きくあると思いますので、物価の安く生活し易い街を探すというのも面白いかもしれませんね。

ちなみになぜお弁当がここまで安いのかと思って調べてみると、ひので屋という多店舗展開するお弁当屋さんの弁当が300円からでした。驚異的です。

スーパーでも多くの外国人が並び買い物をしている!!

携帯の回線がなぜか繋がらなかったのでヨドバシカメラによって見てもらい、無事使えるようになったのですが、4階にスーパーが入っており寄ってきました。

ロピアというディスカウントスーパーですが、さまざまなものが驚きの安さでした。

特に390円のピザやまとめ買いの肉類の値段には驚かされました。そして自分の行った時は客の半分程度は外国人で、特に中国人、韓国人、香港人、タイ人が多かったです。

皆さん価格の安さに驚かれ、誰もがカゴ2杯、3杯とまとめて食料品を買っています。

食料品の価格のインフレが再加速する可能性も

昨年、熊本のスーパーに行った時も値段の安さに驚きましたが、” 外国人のインバウンドが日本の質の高い食料品をまとめて買ってしまうだろう ” と当時メルマガでも書きましたが、まさに今実際にそれが起こっています。

この傾向は円安が続く限り膨れ上がっていくと思いますし、これにより需要と供給の関係が崩れれば、今のホテル価格の上昇のように、食料品に関してもインバウンド向けの価格設定が標準になっていく可能性が高いです。

食料品の価格のインフレが再加速する可能性も高くなってきていると現場を見て今回感じさせられました。この点は誰もが注意をして見ていく必要がありますね。

トラブルに臨機応変に対応する!!

以前に比べて飛行機に乗る頻度は減りましたのでミスはしませんが、以前は年間100フライトペースを10年以上続けていましたので、年に一度は予約した飛行機に乗れないことがありました。

これは自分の時間の勘違い、予約した日付の間違い、渋滞で間に合わないというのもありますが、欧州の航空会社の場合、以前はよくストにあって飛行機が飛ばないこともありました。

実は今回、奥さんがバンコクに戻る前日に、日帰りで韓国のソウルにいったのですが、福岡に戻る便に乗れず、慌てふためくということがありました。

こういう時は、冷静に、そして即座に、解決方法を考える必要があります。

まずは問題点の確認です。

① 機内持ち込みのトランクが2つある。 奥さんがキャンセルになることでまずひとつのトランクは預ける必要がある。

② 預ける荷物(段ボール)が既に2つ。今回も食品を大量に買いました。しかし事前で購入しているのはそれぞれ1つずつ。さらに1人1つまでしか預けられない。

この時点ですでに2つの荷物が運べないということになります。

③ ソウルから博多に飛ぶ便を検索。翌日早朝便がありますが、なんと17万円 しかも福岡ーバンコク便に間に合わない。

④ ソウルからバンコクに戻る便を探す。 ソウルー香港ーバンコク という形で戻るのが価格も安くスムーズ。(今回は奥さんのミスですから当然ナショナルエアライン、さらにはビジネスクラスなど絶対ダメ、LCCで探しました )

これで奥さんはソウルから香港を経由してバンコク戻りで決定。あとは荷物をどうするか? です。

実家や子供に一度預かってもらうことも考えましたが、日本に戻るたびに家で飲むお酒などを輸出業者に頼んで送ってもらっていることを思い出しました。

ということで、段ボールに入っている食料品をできるだけたくさん2つのキャリーケースに詰め込み、さらには段ボール2つをくっつけてしまうことで1つにまとめて段ボールは千葉に配送。

キャリーケースのひとつを持ち込み、ひとつを預け荷物にして解決しました。

ベストの解決方法は経験値が何よりも重要

トラブルがあった時にベストの解決方法を見つけることというのは、経験値が何よりも重要になります。

そしてこれは投資に非常につながる部分があります。投資を行っている時に、予期せぬ大きな暴落などあると、多くの人がフリーズ状態になります。

投資の経験値を積み上げる中で、失敗した投資の経験を次に活かすことが大切です。

・なぜ失敗したのか?
・焦り、油断、慢心はなかったのか?
・欲張り過ぎてはいなかったか?
・損を出して売る判断は本当に冷静にできていたのか?

投資で損をした、投資で得をした。

ただそれだけで終わらせるのではなく、なぜ成功したのか?なぜ失敗したのか?

これをきちんとあとから整理し、理解をし、次の投資に活かせてこそ、本当の意味での経験値が積み上がるのです。

2025年は様々な意味からも金融市場は混乱が起こる可能性は高いです。そしてインフレ率が再上昇すれば、さらなる利上げが行われる可能性も高いです。

カオスの時代を力強く生き抜き、そして大きな投資成果を出すためにも、世界の動きを俯瞰し、理解し、徹底的に活かしていきましょう!!

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