明けましておめでとうございます。
本年も引き続きよろしくお願いします。
2024年は史上最大の選挙イヤーです。70カ国以上で30億を超す有権者が重要選挙の投票用紙を手にします。
金融市場に対しての影響は大きく、状況如何ではボラティリティは非常に大きな年となる可能性も高く、2024年の投資の成果を着実にするために、理解を深めておく必要がありますね。
1月:台湾総統選挙
1月半ばには早速台湾で次の指導者を選ぶ総統選挙が実施され、蔡英文政権の後継者が勝利するのか、それとも中国との関係を重視する国民党候補が勝利するのか、それによって中国の台湾への姿勢は変わってくることになります。
中国経済は不動産市況の悪化から、個人消費は落ち込み、ものの価格が大きく下がっており、2024年は中国から、もののデフレは世界に輸出されることになります。
反中国派が選挙で勝利することになれば、台中関係は更に悪化することになり、日本の地政学的なリスクは高まります。
親中派が勝利してくれた方が、より穏便な形で中台関係は進むことになります。(ただし台湾の香港化は避けられませんが)そうなれば、現在の香港のように、台湾から世界への移民は加速度的に進むことになるでしょう。
親日の台湾人は多いですから、台湾マネーが日本の不動産市場には継続的に入ることが予想できます。
3月:ロシア大統領選挙
3月にはロシアで大統領選挙が行わますが、これはプーチン政権をさらに6年延長するためのパフォーマンスであり、これによってプーチンがさらに対ウクライナで士気を高めることが懸念されます。
昨年12月の半ば以降、ウクライナに対するロシアの攻撃は激化しており、欧米の支援がこのまま滞ることになれば、ロシアが勝利する形で停戦が行われる可能性もあります。
EUの支援もまとまっていませんし、移民問題に対しても各国の対応は違いますし、欧州は不安定な1年となる可能性が高いです。
2月:インドネシア大統領選
4月:インド総選挙
4月:韓国総選挙
6月:メキシコ大統領選
6月:欧州議会選挙
9月:岸田総裁任期満了
年内:英国議会総選挙
注目しているのは4月のインド選挙です。
モディ首相率いる与党・インド人民党(BJP)は、2023年12月に投開票されたインド4州の議会選挙で野党を破って単独過半数を確保しており、この選挙は総選挙の前哨戦と位置付けられていましたので、モディ首相にとっては幸先の良い形となっています。
昨年もインド株は非常に好調でした。
アダニグループ株の下落。更には会計上の不明瞭な点などからの売りをこなした上での大幅上昇ですから、インド株への分散投資は必要なことだと思います。
インド株指数は1年で約20%上昇し、5年では100%近い上昇をしています。
中国からの逃避マネーの多くは継続的にインド株に向かい、更には経済が継続的に大きく上昇することを考えれば、リスクとリターンのバランスを考えても非常に魅力は高いと思います。
日本が目指すべきはギリシアでは?
岸田政権がどこまで持つのか?
正直なところ、日本の政治には全く興味もありませんが、日本の政治が手本にすべきなのはギリシアだと思います。
実はギリシアは、この数年で財政健全化に成功し、経済が立ち直り、株価も大きく上昇しているのです。
ギリシア株は非常に好調で、アテネ総合指数はコロナ禍の安値から2.5倍程度上昇しています。
ギリシア株がなぜ上昇したのかと言えば、財政健全化に成功したからです。2019年に就任したミツォタキス首相は、新たな政策を次々行っています。
その一つは法人減税で、就任後に、ギリシャの法人税率は28%から22%まで引き下げられています。
ミツォタキス氏は他の税に転嫁することで法人減税を実現したのではなく、無駄な支出を減らすことで減税を実現させました。
ギリシャのGDP比政府債務は、コロナ初年の2020年は流石に上昇したものの、その後のミツォタキス氏の支出削減努力によってコロナ前の水準以下にまで減少しています。
それでいながら経済成長を成功させています。
余分な無駄(政府支出)を切り詰めて、税率も下げて諸外国からの投資資金を呼び込み、その上で経済成長できていますから、株価は当然上昇するわけです。
アルゼンチン株は上昇する確率が高い?
アルゼンチンを見ていると、ギリシアの成功を目指しているように見えますので注目です。アルゼンチンも同様の成果が上がれば、アルゼンチン株は上昇する確率が高いです。
そして残念ながら相変わらずの無駄を繰り返す日本という国、政治自体も終わっている国の経済は、金余りの影響を受けて伸びるにせよ、たかだかしれています。日本株に魅力を感じないのはこの辺りも理由のひとつです。
一度落ちるところまで落ちなければ再復活は難しいです。日本の政治は是非ギリシアを見習って欲しいものです。
11月:アメリカ大統領選挙
やはり2024年の各国の選挙の中で、最も注目すべきは11月の米大統領選挙の行方です。共和党の候補者争いではトランプが圧倒的有利な状況で、選挙戦はバイデンVSトランプの再戦が濃厚です。
既に、米国政治や安全保障の専門家たちはそのシナリオを前提とした世界の秩序の変化を議論し始めています。
その中でも最大のトピックの1つが、トランプアメリカで対中政策はどうなるかだと思われます。
バイデンだろうがトランプだろうが対中姿勢で基本的な違いはなく、中国に対する厳しい姿勢は継続されます。
しかしもし、トランプが大統領になった場合、先制的、懲罰的とも捉えられる対中貿易制裁の強化が行われる可能性が高くなります。
そうなれば世界は混乱に巻き込まれることになるのは間違いなく、そこから大きな波乱が起こっていく可能性が高いです。
この辺りは、メルマガの中でも継続的に追い、最新状況をシェアしていきたいと思います。
2024年の金融市場は期待できる可能性が高い
2024年は、基本的には暗号通貨市場も株式市場にも良好な1年となる可能性は高いです。
しかし、アメリカ株等、既に加熱気味になっていますので、調整局面は何度も訪れることになるでしょう。
それをうまく捉え、有効に資産を増やす1年としていきましょう。
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