恐慌特集

サブプライム、リーマンショックが再来の可能性が高まっている

サブプライム再来

リーマンショックから11年以上が経過しているが、それが起きた一番の要因の一つがサブプライムローン問題にあった。

一定以上の安定所得や資産のあるプライム層(優良客)と比較し、クレジットスコアが一定以下の層をサブプライム層と区分けされる。

リーマンショックが起こった当時サブプライム層に対しての住宅ローンが不良債権化した。

2007年3月のサブプライムローンの総額は1兆3千億ドルだったと推定され、750万物件を超えるローンが組まれており、それまで好調だった米国の不動産バブルが崩壊し、滞納率が上昇し、2008年5月にはローン全体の25%まで増えることになった。

サブプライム、リーマンショックが再来している

今は世界中で金余りが起こっており、サブプライムローンからのリーマンショックと同じような状態がアメリカでも起こり始めている。

詳細については後ほど書いていくが、サブプライムローンが起きた流れを先に見て欲しい。

サブプライムローンは金余りから起きた

当時も金余りが世界各地で起こっており、アメリカでは不動産バブルが発生していた。

不動産を購入し、住宅ローンの支払を行う余裕のないサブプライム層に対して、行き場のないお金がサブプライムローンとして提供された。

支払い能力が低いローンは、不動産価格の下落、ローン金利の上昇という2重苦により、サブプライム住宅ローンというシステム自体を崩壊させることになった。

現在、アメリカでは中の上クラスの自己破産も急増している

現在のアメリカでは、年率100%を超えるインストールメント・ローンが浸透し、借り手も爆発的に増加している。

本来のターゲットはお金の借入先に乏しいサブプライム層向けだったものが、現在インストールメント・ローンの最大の借り手は中間所得層なのである。

インストールメント・ローンの借り手の45%の平均年収は4万ドル以上あり、年収5〜6万ドルが15%、6万ドル以上の年収が13%もいる。

この層の多くは大学を卒業しており、30%は自宅も所有している。

年間100%を超えるローンを継続的に返済できるのか?

これは不可能であり、何処かのタイミングで必ず破綻をし、現在、多くのアメリカの中間所得層の自己破産が急増しているのである。

ほとんどのアメリカ人は借金まみれで贅沢を謳歌している!

現在のアメリカというのは安定経済成長しているように見えてはいるが、現実は、実態の所得の伸び以上に大きな負債を個人が抱え、得られる収入よりも大きな支払いを毎月行っている。

実は身分不相応の借金まみれの生活を積み重ねているのだ。

リーマンショックのときには低所得層がサブプライムローンのターゲットになり、ローン債権が様々な形の金融商品として機関投資家に再販売され、それが不良債権化することでリーマン・ショックも起こった。

現在のアメリカは中間層以上も、負債の罠、消費の罠に掛かり、抜け出せなくなっている。

年間100%のローンなど継続して支払うことなどどう考えても不可能であるから、今後順次破綻し、借入をしていた人たちは下層に落ちていくことになる。

コロナにより、サブプライム、リーマンショック以上の金融ショックが起きる可能性が高い

インストールメント・ローンは現在、証券化商品として債券投資家に販売されているが、コロナで世界中の経済停滞が起き、今から大きく金融ショックが起きる可能性が高まっている。

銀行や機関投資家もマイナス金利の中で運用先を探す中で、積極的に高利回りのこれら企業の発行する債権を購入している。

インストールメント・ローンの不良債権率が上昇する中で、今後この証券化商品自体がサブプライムローンの時のように支払い不能になるのは確実だと考えられる。

米国の中間所得層の借金依存が自己破産の著しい増加につながり、さらにはその自己破産により、様々な証券化商品の不良債権化に繋がる。

サブプライムローンからリーマンショックが起きた様に、同じ金融恐慌が今回も繰り返されることになるだろう。

有り余るお金が引き起こす問題は本当に根深いのである。

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