日本政府は新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生を回避するため、バーやナイトクラブの利用を自粛するよう呼び掛けている。しかし、接待業は、雇用のセーフティーネットとしての機能を果たしているとの指摘もあり、休業が広がれば多くの女性が経済的に厳しい状況に置かれるとの懸念が高まっている。
既に多くの日本中の店舗が自粛要請に答える形で店を閉じているが、ここで働く女性たちは相当厳しい状況に入ってしまうことは間違いない。接待業で働く女性の中にはシングルマザーの割合も高く、毎月の収入が閉ざされれば日々の生活に困窮することになり、その子供達の貧困化が加速することになる。
コロナで夜の歓楽街が大打撃に
日本全体で夜の繁華街が営業自粛となれば、多くの繁華街の店舗が廃業する可能性は高い。もともと手元資金を潤沢に持っている業界ではなく、破綻も速い事が予想でき、外出自粛規制が長期化すれば、多くの店舗は資金が尽きてしまう。
札幌のすすきの、東京の銀座・六本木・歌舞伎町、大阪の北新地、福岡の中洲
日本中の夜の歓楽街は地方のシャッター通りのように一時的には多くが閉店し、シャッター通りと同じ風景になる可能性もある。閉じたお店が元のような業態で新店舗としてスタートするのか? アフターコロナの世界では、接待そのものの形も変われば、歓楽街が廃ってしまう可能性もある。
働き方を変えるチャンスと捉える
接待業で働く女性自身も働き方を変える発想が必要ではないか。動画を使って自宅から配信しつつ、日本中の男性をターゲットとした家飲み接待というのは既に流行っている方法だ。
飲みに行けない男性陣も自宅にいつつ可愛い女の子とチャットしつつ飲めるなら、投げ銭の形でお金を渡してあげる事もでき、女性も稼ぐことができる。
スマキャバも登場
利用者が家にいながら、「LINE」「Skype」「Zoom」を使って遠隔地にいる女性スタッフの接客を受けられるサービス「スマキャバ」が4月20日にスタートした。新型コロナウイルス感染拡大に伴って飲食店から客足が遠のく中、新たな需要の喚起や店舗の売り上げ確保に向け、“夜の街”でもビデオ会議システムの利用が加速している。
スマキャバは、全国のキャバクラに加盟を募り、賛同した店舗で実際に働いている“キャバ嬢”がリモート接客する仕組み。「素人やサクラはいないため安心」とうたっている。公式サイトには、すでに源氏名(仕事用の呼び名)とともに“ナンバーワン”の写真も掲載されている。
公式サイトで会員登録を済ませ、スマキャバの公式LINEアカウントに友達申請をした利用者に、接客可能な女性スタッフを紹介する流れ。個人のLINEアカウントを使いたくない利用者には、法人向けチャットツール「LINE WORKS」の専用アカウントを発行する。
価格は30分当たり1,500円〜5,000円(税込、以下同)で、「LINE Pay」かクレジットカードでの事前決済が可能。決済後、利用者のスマートフォンにはQRコードとURLが表示される。いずれかを気に入った女性スタッフのLINEアカウントに送信し、承認されると、指定した時間にリモート接客が始まる。
女性スタッフはリモート接客の際、LINE、Skype、Zoomのうち希望のツールで1対1のトークを行う。集団での利用と、スマホ上での領収書の発行も受け付けており、「接待などの仕事のシーンにも最適」としている。
利用者は飲食物を自身で調達する必要があるが、女性スタッフには1杯500円のドリンクをおごれる。当初は未対応だが、フード(1,000円)やアルコール類(1,500円)、シャンパン(1万円)などの差し入れにも対応するという。
アフターコロナ
アフターコロナは様々な形で、コロナ後の世界では働き方が変わるということである。経営側、働き手側、ともに柔軟な発想が必要とされる時代であり、大きなチャンスもたくさん転がっているのだと考えることが重要ではないか。
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