女性の社会進出はやめてほしいなど反対意見もある一方で、最近では女性の社会進出が注目されている。バイデン陣営の広報戦略チームの幹部7人を発表、史上初の全員女性となり、アメリカを中心に今後女性の社会進出が広がる可能性もある。
【女性の社会進出】女性の躍進が国を進化させる
バイデン次期米大統領は11月30日、経済チームの顔ぶれ第一陣を発表しました。財務長官にジャネット・イエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長、行政管理予算局(OMB)局長に民主党政策スタッフを長年務めるニーラ・タンデン氏、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長にプリンストン大学公共政策・国際関係大学院長のセシリア・ラウズ氏をそれぞれ指名すると正式に表明しました。
イエレン、タンデン、ラウズ3氏の指名が上院で承認された場合、経済チームの主要3ポストを初めて女性が占めることになります。日本と比較し、欧米では女性の政治、経済両面での躍進が目立ちますが、アフターコロナの時代の成長には、女性の活躍は欠かせません。しかし日本では女性が活躍できない致命的な問題も多いです。この点について今回はまとめてみます。
多様性も
インド系米国人のタンデン氏は現在、リベラル系シンクタンク、アメリカ進歩センター(CAP)の所長をしています。オバマ前政権の医療保険制度改革に携わり、ヒラリー・クリントン元国務長官の主要顧問の1人でした。
イエレン氏はこの日、「アメリカンドリームを取り戻さなくてはならない」とのコメントをツイッターで発表しました。「財務長官として、私は全ての人のアメリカンドリーム復活に向け日々努力するつもりだ」と抱負を語っています。イエレン氏の財務長官指名は民主、共和両党から高く評価されており、金融市場はこれを歓迎し、株価の上昇にもつながっているわけです。
共和党でも女性の躍進が
米大統領選と同時に実施した連邦議会下院選で、共和党が議席を伸ばす見通しとなっています。大きな要因として女性やマイノリティー候補が民主党から議席を相次いで奪取したことにあります。選挙前には議席を減らすとみられていた共和党の健闘には2つの要因があります。一つは女性候補の躍進です。民主党から奪回する見通しとなった7議席のうち6議席では、共和党が女性候補を擁立しました。西部ニューメキシコ州では共和党として初めて先住民系の女性が当選しました。
当初は民主党が上下院・大統領選を制するトリプルブルーになることも予想されていましたが、共和党の女性議員の誕生により、これが阻まれたのです。アメリカの選挙では女性の躍進が目立ちましたが、新型コロナによる打撃は女性により深刻なダメージを世界で与えている実態もあります。
新型コロナにより女性平等は25年遅れる
新型コロナウイルスのパンデミックにより、女性の平等への取り組みが25年後退するかもしれないと、国連のジェンダー平等計画を推進しているUN Womenが警告しています。パンデミックやロックダウンを受け、家事や子育て、介護といった無給労働が増えており、多くの場合、女性がその負担を強いられているのです。特に新興国、途上国ではこの影響は深刻です。アフリカではここにきて各国内での紛争、部族間闘争も起こっており、そこで最も大きな悪影響を受けるのも女性と子供なのです。
日本での女性の社会進出の状況は?
日本で女性の社会進出が叫ばれる一方で、「ジェンダーギャップ指数(男女格差指数)」は153か国中121位という結果からもわかるように、理想と現実は遠くかけ離れています。父親が絶対的な権威を持つ「家父長制」下に長らくあった日本において、仕事は男性のものであり、女性は家庭に入ることが一般的とされていました。
女性への教育はさほど重要視されず、親世代からは「女はいい学校を出ると嫁の貰い手がなくなる」などと平気で教えられていたのが現実です。そんな環境で、高い水準の教育や就労から遠ざけられていた女性たちは、最近になり、突然、社会進出を推奨されることになりました。
女性の社会進出自体は前向きで喜ばしいことですし、そもそも性別のみで社会における役割を決められたり就労の機会を奪われたりすることはあってはならないことです。しかしながら、社会が女性に求める役割が大きく変化したことで、これまでの「家庭の人」という役割との狭間に取り残された女性たちも多数いることは事実です。働くことを推奨されても、コロナ禍の中で働く職場がない。家事、育児、介護で働きにもいけないという厳しい現実があり、この解決方法が国や自治体から提供されているわけではないというギャップがあります。
コロナ貧困が女性を襲う
テレビや雑誌などでは「貧困」がコンテンツにされやすいですが、「女性の貧困」、特に性風俗や売春で生活費を稼いでいるケースなどはウケがよく、人気がはっきりと数字に反映されます。女性の、特に性産業に従事する人の貧困ばかりを扱うメディアたちは貧困問題を報じたいのではありません。視聴率を稼ぐために人気化しやすいコンテンツとして扱っているのです。
肝心な「女性が陥りやすい貧困」の背景には触れようともせず、結果的にマスメディアが行っていることは、被害にあっている女性から搾取をしていることと同様です。
結論を言えば自ら切り開くしかないのですが・・・・
政府、自治体にさらなる支援策を求めるのは当然のことですが、新型コロナ禍で際限なく金融支援を行い、国が借金を積み上げれば、紙幣の価値はさらに下がり、国の運営自体も立ち行かなくなります。医療現場の疲弊も続きますし、時短営業により影響を受ける産業のダメージも大きいです。本当に必要な優先順位を考えて予算配分、実行をして欲しいところです。
現状は、立場の弱い人たちが置き去りにされてしまうの状態にあります。であれば、個々人が世の中の様々な仕組みを理解し、情報を入手し、上手に活かしていく以外はありません。
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