住宅ローンと金利
夢のマイホーム、そこに必ずといってついてくるのが住宅ローンですね。住宅ローンは、長期でいえば25年〜30年程度で、人生の大半を住宅ローン返済のために仕事をする人も多いのが現状です。そんな中、住宅ローンとセットに考えておきたいのが金利です。
金利をしっかり考えて住宅ローンを利用したいところですが、中には、住宅ローン返済途中で支払いができずに住宅を手放すケースもあります。
今回は、住宅ローン変動金利、最新の推移とローンを考える前に知っておきたいポイントについて解説します。
2020年米国で急増!住宅着工件数
海外の出来事ですが、新型コロナウイルスで大変な米国。しかし現在住宅事情でも、とんでもないことが起こっています。それは住宅着工件数の増加です。
住宅着工件数とは、米国内で1ヶ月で、建設された新築住宅戸数を調査して発表する指標のことをいいますが、米国といえば、新型コロナウイルスのダメージが世界で一番大きく、8月26日時点で、感染者数:579万人、死者数:17.8万人と日本と比較しても桁違いであるということは分かります。
日本は、感染者数:6万3千人、死者数:1201人です。人口は、米国が日本の約3倍ですが、感染者数、死者数がかなり出ていることが一目瞭然です。そんな米国の住宅着工件数、いわゆる家を建てる人たちが増えています。ロックダウン、経済マヒでなぜ?ですね。この大きな理由として金利があります。米国は現在低金利ですのでこの辺が追い風になっています。
・過去最低水準にある住宅ローン金利
・より広いスペースを求める家族の需要
労働市場の悪影響はあるものの、これらが補っているのが現段階です。8月に発表された、最新の7月の一戸建て住宅の着工件数は、94万戸に増加。これは2月以来の高水準となっていて、変動の大きい集合住宅は58.4%増えて55万6000戸と、前月比での増加率としては11年1月以来最大です。過去から見ても珍しい住宅ラッシュになっているといえます。
国内での住宅に対する考え
国内では東京一極集中を見直す動きも出ています。これも新型コロナウイルスによる影響です。蜜を避けたいという心理が働いており、在宅勤務となったことを機会に東京以外の地方に住む動きも出ています。
在宅勤務時は、米国同様広いスペースを考える人も多く、仕事場も考えた住宅への意識、さらには、給料の減少を危惧して地方在住へシフトする考えも出ています。
抑えておきたい、住宅ローン変動金利 推移
住宅購入、ローンを組む・・ ここまでは抑えていても、金利、変動金利をあまり理解していないケースもありますので、ここで最新の住宅ローン変動金利を見ておきましょう。
金利とは借りている金額にたいしての利息のことをいいます。住宅ローンの金利は、ほとんどの金融機関で毎月1日に発表されます。
最低金利(2015年、12月)
主要都市銀行:0.775%~
ネット銀行:0.539%~
最低金利(2020年、8月)
主要都市銀行:0.470%~
ネット銀行:0.380%~
5年前に比べ、直近の8月の金利は下がっているのが、お判り頂けますね。
変動金利か固定金利か
変動金利に対し固定金利もありますが、一長一短です。
変動金利
・固定金利より金利が低め
・金利上昇がなければ低金利
・上昇リスクあり
固定金利
・変動金利より金利が高い
・安定した金利
・計画が立てやすい
金利が上昇しなければ、当然変動金利がオススメですが絶対はありません。ここの見極めはむずかしいところです。
住宅は、資産でもあり負債でもある
住宅を購入する際に、安易に「どうせ、家賃を毎月支払うならトータルで考えたら安い」の発想のみでの購入は危険です。大袈裟に聞こえるかも知れませんが、人生を左右する恐れもあります。賃貸の場合は、たしかに毎月の家賃を支払っても自分の家ではありません。しかし身軽さがあります。
近隣トラブルで悩まされたり、新天地に移りたいときにすぐに行動することが出来ます。しかし住宅を購入するとそうはいきません。そして住宅ローンだけでなく、固定資産税や家が老朽化してくると修繕費用も必要となってきます。
売却が可能であるという部分からいえば資産といえますが、住宅ローンを組んで毎月コツコツ返済している間は負債ともいえます。これは個々人の考え方ももちろんありますが、ポートフォリオの中に本当に住宅が長い将来必要か?は、家族でしっかりと考えてみるべきでしょう。
さらにサラリーマンの方であれば、現在の職場のお給料を見越した上で住宅ローンを組む方が多いと思いますが、この辺も長く住宅ローンを組む場合は、意識しておきたいところです。小さなお子さんがいらっしゃる世帯や、これから家族が増える可能性がある世帯は、子供にかかる教育費なども十分調べた上で検討されることをお勧めします。世界で低金利が進んでいるのは、現時点ではありがたいところですね。
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