お金の話

5人に1人の給与が下がっているという厳しい現実

正社員にとって想定外が起こっている

今回の新型コロナによる失業、雇い止めは大きな問題となっていますが、正社員を中心とした人たちの給与減少は実はかなり深刻な事態を様々な形で起こす可能性があると考えられます。今回はこの件について考えられることをまとめてみることにしましょう。

正社員の20%が給与減

新型コロナウイルスの感染が広がった後、「給料が減った」という人が2割に上ることが日本生命の調査で先日発表されました。これは約2万5000人を対象での調査結果です。新型コロナの流行が給料にどう影響したかを聞いたところ「変わらない」と答えた人が約7割、「減った」と答えた人は約2割だっとそうです。そして減少額は平均で約10万円でした。

「去年より残業が減った」という人が3割近くいたため、日本生命は給料の減少は残業が減ったことが影響した可能性を指摘しています。調査は先月行われたもので、冬のボーナスは反映されていません。

潜在失業者は200万人超え

潜在的な失業者とされる休業者は197万人(2020年9月時点)で、新型コロナ感染の第3波が襲う日本で、今後、失業者がさらに増えるリスクをはらんでいます。

厚生労働省の発表によると、解雇・雇い止め予定などがある労働者数は7万1121人(2020年11月13日までの集計)ですので、実際には既に潜在失業者は200万人を超えていると見られます。

業種別では製造業が最も多く、「解雇等見込み労働者数」は1万3671人です。次に「飲食業」が1万563人。「小売業」が9551人、「宿泊業」8840人と続いています。

ANA 年収3割減

大手航空会社では新卒者の採用も止めたり冬のボーナスの大幅カットもされています。大手企業で正規雇用をされている人たちは、毎月の給与が減る、ボーナスが大幅に減るということを全く想定していない人も多いかと思います。

ANAは社員の年末賞与をゼロとし、管理職については最大で月例給を15%カットする方針を示すなど、経営再建に向けて待ったなしの状況にあります。年収ベースでは多くの社員が3割減となる見通しで、コロナ禍が家計破綻の大きな危機を生み出した格好にあります。ANAだけでなく、航空産業全体が同様の状況にあると考えられます。

航空産業だけでなく、大手企業で働く多くの人は、今回のような急激な給与の減少ということを想定していた人はほぼいないでしょう。多くの人がマイホームローンを抱える中、この支払いができない人が今後続出することになると考えられます。

深刻な住宅ローン返済問題

給与の減少により、住宅ローン負担はより重くなるわけですが、返済が滞った場合の影響は深刻です。金融機関や融資条件などで異なりますが、一般的には、金利優遇などの条件が適用されなくなったり、遅延損害金が課せられたりします。

延滞が一定期間に及ぶと、残額の一括返済を求められることになります。返済できなければ、裁判所による競売などで、住まいを失いかねません。売却額がローン残高を下回れば、債務が残ることにもなります。そして信用情報に影響し、新たにローンを組むことも一定期間難しくなります。

これを避けるために、中には高金利でお金を借りて支払いをする人も出てくるでしょう。普段、このような状況に追い込まれたことがないため、冷静に判断することができず、目先の問題解決に走る可能性が高いのです。

自殺者の急増につながる

既に自殺者、特に女性で急増していますが、これも今後さらに増えることになるでしょうね。
” こんなことが起こるとは!! ”想定外のことへの対応というのが、大きな企業で守られてきた人たちほどできないのではないかと思います。

新型コロナ感染症そのものよりも、はるかに多くの日本人が自殺によって亡くなっています。新型コロナによる全国の死者が2000人以下と、日本はコロナの流行に対して他国よりうまく対応しています。

しかしその一方で、警察庁の仮統計によれば10月だけで自殺者数は2153人にも昇っています。今年に自ら命を奪った人の数は1万7000人以上にも昇っており、10月の自殺者数は例年より600人多く、女性の自殺は全体の約3割と80%以上上昇している状況です。

お金の問題は家庭内外で様々な悪影響を及ぼします。喧嘩が絶えない。DVが恒常化する。子供への虐待が起こる。この辺りが今後もどんどん増えていくのではないかと感じます。

解決方法は?

想定外のことが起きても柔軟に対応できるように心がけることが大切です。お金のことを理解し学び、強く生き抜く力を持つことは、これからの時代本当に重要で、これを自らだけでなく、家族で共有していく必要があるのです。

新型コロナ禍の中で二極化は様々な形で広がっていますが、そのような中でも成功できるようになるためには、自らが成長し続ける必要があります。立ち止まることなく、行動・実践の継続あるのみなのです。

その具体的な方法・・今回特別にレポート化してみました。

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