週間市場動向

NYの物価が東京より圧倒的に安い??? 

先週は中国のAI企業のDeepSeekの登場で、日米の株式市場、特にAI関連株を中心に大荒れの展開となりました。

アメリカ政府は更なる半導体の輸出規制をかける動きもあり、エヌビディアも大きく下落しました。24日の147.85ドルから金曜日の終値は120ドルと28ドル近くの急落です。

トランプ大統領の関税政策にも振り回される形で、2月の株式市場は波乱の展開がまだまだ続きそうです。

カナダ、メキシコ、中国への関税により今日夜のアメリカ市場は荒れそうです。

NYの物価が東京よりも圧倒的に安い???

今、幸田真音さんの書かれた偽造証券という古い小説を読んでいます。

この本の中で当時のニューヨークでの生活の様子が書かれているのですが、今とのギャップに驚かされます。

この本の中では・・・・

品物のどれひとつとっても安いのには驚いた。シャンプーや歯磨き、キッチンペーパーから頭痛薬の類まで東京の半分か1/3以下で買えるものもある。

もともと日本に比べて生活の基本コストが安い上、ここ数年の円高の恩恵が重なって更に安さを感じるのだろう。

ニューヨークでの暮らしやすさを実感し、羨ましくなってきた

というように書かれています。

この本の発売は平成12年ですので正暦2000年です。だとすれば実際にはこの小説が書かれたのは1998年か1999年ころのことでしょう。

当時のドル円は120円程度ですから、80円を割るような一時の円高水準ではありません。

今の155円と比べればずっと円高ですが、どちらかと言えば、日本人にとって居心地が良いくらいのドル円の水準です。

いまから四半世紀前は日本人にとってニューヨークは非常に安く住みやすい街だった

この事実にびっくりさせられました。

この小説の発売されたあとからアメリカは、ネットバブルの破綻、リーマンショック、コロナパンデミック等もありましたが、それを乗り越えて大きく成長を続けました。

日本は全く成長しておらず、貧しくなっている

そして、その期間、日本は全く成長できないでいました。

現在はニューヨークでは日本のラーメン店でラーメン&餃子を食べれば税金、チップを入れれば6,000円程度かかります。日本ではせいぜい1,000円あれば大丈夫でしょう。

日米間の成長格差が広がる中、今ではニューヨークで満足した生活ができる日本人家庭など、ごくごく少数になってしまっているのです。

日本人は本当に貧しくなったのだとこの本を読んで実感させられました。

今から四半世紀前に発売された古い本であっても、そこから学べること、気づきは本当に多くあります。良書を読むことは本当に大切です。

そして改めて、円という紙幣の価値の下落と今起きているインフレで物価の上昇が止まらない現状を理解し、しっかりと対応していかなければいけませんね。

AI株バブル 終わりの始まりか?

生成AIのチャットGPTを手がける米オープンAIは、評価額3,400億ドルでの資金調達を目指し、最大400億ドルを調達する方向で初期の交渉にはいりました。

この資金調達ラウンドを主導するソフトバンクグループが150億~250億ドルの出資を巡り協議しています。

ソフトバンクグループがトランプ大統領のご機嫌どりで大きな投資を行うことが既に発表されていますが、孫さんの巨額な投資、その時の時代の寵児への巨額な投資は、そのバブルの終わりの始まりとなっています。

前回はウィーワークへの巨額投資でした。そしてウィーワークでは巨額な損失を出し、ソフトバンクグループも手痛い巨額な損を出しています。

DeepSeekが低コストでチャットGPTと同レベルのAIを発表し、アリババもそれを上回る生成AIを発表しています。生成AIは オープンソース化され、中国を中心に価格競争になる可能性は高いです。

仮に OpenAI が株式公開したとしても、3,400億ドル、日本円で52兆円の評価がつくかは疑問です。孫さんが高値掴みとなる可能性が高いように見えます。

孫さん自体、トランプ大統領の内側にうまく入り込んでいますので、この辺りのメリットもトータルで考えているのでしょうが、サムアルトマンとイーロンマスクは仲が悪くなるばかりですし、非常に不確定要因が多いです。

未上場AIバブルは終わりに近く、これはAI関連株への投資に対しても新規については慎重に見ていく方が良さそうです。

Forbesアノマリーとは?

Forbesの新刊号でマイクロストラテジーのマイケルセイラー会長が表紙を飾りました。マイクロストラテジーは圧倒的な世界NO.1のBTC保有企業です。

マイケルセイラー氏は最近はビットコインの錬金術師とも呼ばれています。

過去に何度か暗号通貨関係者がForbesの表紙を飾っています。世界NO.1取引所の創業者のCZこと、チャンポン・ジャオ氏。そしてアメリカの巨大な暗号通貨取引所であり、その後巨額の顧客資金の使い込みをして破綻をしたFTXの創業者のバンクマンフリード氏です。

そして、この両名がForbes誌の表紙を飾ったタイミングが、それぞれBTCの天井付近をつけたタイミングと重なるのです。これをForbesアノマリーと言います。

今月はトランプ大統領就任日にBTCの価格は108,000ドル台と過去最高値を更新しました。

しかし、その後1月27日には98,000ドル台を割り込み、1万ドル以上下落する場面がありました。

この過程において相当額の強制的なポジションのロスカットがありましたので、多くの個人投資家が痛手を被っています。

暗号通貨の専門誌やインターネット上では、あまりにBTCの価格の先行きに楽観視しています。

この点については自分自身は非常に慎重にみています。過去のバブル崩壊の手前の時期と重なるからです。

日曜日の午前の時点でBTC価格は100,700ドル台となっています。

あくまでも個人的な予想となりますが、明日の朝にかけて、BTCの価格は97,000ドル台程度まで下落するのでは?と考えています。

買い指値を分散して入れていますので、うまく安値を広い、高値で継続的に売っていきます。

バブルに踊らされ、” 最後に大きな損失を出す。あったはずの利益が無くなってしまった!! ”

そのような結果にならないように上手に投資をしていきましょう。

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