先日の2021年1月からの暗号通貨市場全体の検証記事では、個々のカテゴリー毎の市場動向をある程度理解できたかと思います。
そして、チャートを見比べた時、面白い傾向がみて取れると記事にも書きましたが、3ヶ月、1年チャートを見比べてみると似通った傾向があることがわかります。
まずは4.5月に過去最高値を記録した5銘柄とその後にBTC、ETHのチャートを並べてみました。
5つのトークンとBTC、ETHのチャートを比較すると?
①5つのトークンの出来高は春先に集中して極端に高くなっている
BTC,ETHの日々の出来高の推移と比較して、春先に最高値をつけた銘柄はこの時期に極端に出来高が大きくなっています。ということは高値掴みをしたまま身動きが取れなくなっている投資家も相当数いることが予想できます。
例えばFILの場合、高値から既に90%程度は下落した水準にありますので、売るに売れずに為す術もなくホールドしている。半ば諦めモードで放置し、市場自体もみない。そんな投資家も多いのかもしれません。
②夏以降の上昇相場の中でも5つのトークンの戻りは非常に弱い
夏以降BTC,ETHが過去最高値に向かう上昇局面での戻りも弱く、多少上昇しても継続的な売りに価格が抑えられてしまいます。そして、暗号通貨市場の調整局面に入ると、BTCやETHよりも下落率が高くなっています。買い手不在の中で、少ない売り物で価格はどんどん下がっていきます。
これは何度も言っていることですが、暗号通貨には価値の裏付けなど一切ないため、リスク回避モードが市場を占めるようになれば、適正価格などなしに下落してしまうのです。
この後の市場の読みとリスク回避方法
1月は大きな下落をした暗号通貨市場も現時点では少し戻しています。しかし戻りはまだ弱く、FRBの金利引き上げはまず間違いなく3月に行われますし、ウクライナ情勢は相当にきな臭いです。
大手IT銘柄の値動きも荒い展開が続き、暗号通貨市場にはもう一波乱あると考え、無理なトレードは行わない方が得策だと考えられます。
昨年春高値銘柄は出遅れ銘柄であっても今は新規投資対象から外すことが無難
出遅れ銘柄の購入というのは昨年夏の成長相場の中では非常に効果的な方法でした。しかし、昨年春に高値をつけた銘柄群については、今の調整期には効果的な投資方法とは言えません。
ただし、次以降に来る成長期の中で、出遅れ銘柄が改めて見直されるタイミングが来ると考えています。そして、その時には昨年春の最高値銘柄の中で、出遅れている銘柄を分散購入していくことで、効果的な投資も可能になると思います。
チャートを今までは意識したことがない、あまり見たことがないという人も、これを機会に理解を深めてみましょう。チャートからの類似性・特性が見えてくれば、暗号通貨投資で勝ち抜く可能性は一段と高くなるわけですから。
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