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【注目未上場AI企業】Graphcore(グラフコア)とは?今後の価格や将来性について解説!

Graphcore(グラフコア)は、AIと機械学習用のアクセラレータを開発しているイギリスの半導体企業です。

本記事では、グラフコアがどんな企業なのか?業界の立ち位置などをまとめながら解説していきます。

Graphcore(グラフコア)とは?

Graphcoreは、AI用コンピューター向け半導体チップの分野のスタートアップとして注目を集めています。

特に、AIの処理が大規模化している中で、その解決の鍵としてハードウェアだけでなく、ソフトウェアの側面も重要であるとの立場を取っています。

Graphcoreは、この認識のもと、AIのための革新的な技術を提供しており、その技術力は多くの研究機関や業界で高く評価されています。

会社名 Graphcore(グラフコア)
設立 2016年
創業者 Nigel Toon, Simon Knowles
本社 イギリス ブリストル
製品 BOW IPU, Poplar, Bow-2000, Colossus MK2 GC200 IPU
ウェブサイト https://www.graphcore.ai/

Graphcoreの歴史

Graphcoreは2016年にSimon KnowlesとNigel Toonによって英国で設立されました。

2018年には初のIPU製品を顧客に出荷、$17億ドルの評価でユニコーン企業に。

2019年にはIPU製品が正式にローンチされ、その技術がMicrosoft Azureで利用可能となりました。

そして、2020年には第二世代のIPUプラットフォーム、IPU-Machine M2000がローンチされました。

Graphcoreのメインプロジェクト

Graphcoreは、1つのチップに1000基以上のプロセッサーコアを搭載した「インテリジェンスプロセッシングユニット」(IPU)を使用したシステムの開発で知られています。

同社の最新のマシンには、「Bow」と呼ばれるIPUチップが採用されています。

また、同社は「Poplar」というソフトウェアを開発しており、これは「PyTorch」や「TensorFlow」などのAIフレームワークを効率的な機械語に変換する機能を持っています。

公式ホームページ要約

Graphcoreは、AI向けの新しいタイプのプロセッサを構築して、機械学習とAIアプリケーションを加速し、インテリジェントなマシンの世界を実現しています。

Graphcoreは、自社のIPU技術が機械知能の計算のための世界標準となると信じています。

IPUはAI計算のために特別に設計された新しいプロセッサで、現在の技術を使用しては実現できない新しいタイプの作業をAI研究者に可能にします。

企業のビジョン

Graphcoreは、人々がより健康で公平で情報に基づいた持続可能な生活を送る未来を楽観的に見ています。AI技術を活用して、全ての人々が利益を得られる新しい時代の知性を実現することを目指しています。

製品の特徴

GraphcoreのIPU(インテリジェンスプロセッシングユニット)を活用した生成AIを使用して、成長を加速させ、エンタープライズアプリケーションにインテリジェンスをもたらすことができます。

PaperspaceクラウドでIPU上でのビルド、トレーニング、デプロイが可能。セットアップは不要で、オンデマンドの価格設定と無料の提供がクラウドパートナーとともに利用可能。

様々な分野で応用が可能

金融分野

IPUシステムを使用して、金融サービスのAI駆動の未来を先取りする。

バイオテクノロジー分野

生物医学の革新を推進し、新薬の開発を変革し、患者のニーズに合わせた治療とケアを提供。

科学研究分野

IPUハードウェアを使用して、科学の進歩を機械知能で推進。

Graphcoreは今後どうなる?

Graphcoreの直近の会社の評価額は、28億ドル程度です。(2020年時点)

資金調達について

Series E

2020年12月29日にAhren Innovation Capitalなど22社から2億2200万ドルを調達

Series D

2020年2月24日にAhren Innovation Capitalなど7社から1億5000万ドルを調達
2018年12月18日にAhren Innovation Capitalなど13社から2億ドルを調達

Series C

2017年11月12日にAmadeus Capital Partnersなど9社から5000万ドルを調達

Series B

2017年7月20日にAmadeus Capital Partnersなど14社から3000万ドルを調達

Series A

2016年10月31日にAmadeus Capital Partnersなど8社から3000万ドルを調達

直近のニュース

2023年9月17日, 大手メディア — ソフトバンクグループがGraphcoreに対して買収の打診を行った旨の報道

2023年5月8日, Benzinga — Meta、AI競争が激化する中でGraphcoreからチップチームを引き抜く

2023年4月8日:テックユニコーンGraphcoreに打撃、Sequoiaが出資を放棄

2023年3月31日: Graphcore、9億ポンドのUKスーパーコンピュータは自社のチップを使用すべきと主張

2022年11月30日:財務上に問題を抱えるなか、Graphcore、Mk2 AIチップで中国市場への進出を図る

2022年10月8日:Microsoftとの取引が中止になり、Graphcoreの評価が10億ドル下落

2022年10月7日: VC大手Sequoia、27億ドルの英国チップユニコーンGraphcoreへの出資を減額、スタートアップは人員削減に備える

2022年6月10日:AIの未来はソフトウェアがカギを握る、GraphcoreのCEOが語る

まとめ:GraphcoreはAIの処理に最適化したチップの開発で今後が決まる

いかがでしたでしょうか?

Graphcoreの注目ポイントですが、下記のとおりです。

・GraphcoreのIPU技術は、機械知能の次の革命を実現するためのもので、人間の潜在能力を高めることを目的としています。

・Graphcoreは半導体関連企業としてNvidiaのライバルとして注目されていましたが、製品ラインナップ、販売網、ブランド認知などで先行のNvidiaに比べて出遅れており、Microsoftとの取引が中止になったり、VC大手Sequoiaが出資を引き上げたり、Metaがチップの開発チームを引き抜いたりと、様々経営面での問題を抱えてきました。

・現在はAIブームの中で、AIの処理に最適化したチップの開発を掲げており、この路線で成功するかどうかが、会社としての命運も握っているようです。

この後、Graphcoreについても動向を見ていき、メルマガでも情報を配信していきます。

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