暗号通貨市場は株式市場と連動しているのか?
暗号通貨市場やBTCは株式市場とどのように連動・関連性があるのか?
こちらについては暗号通貨投資を行う上で、理解を深めておく必要があります。
まずはこの表は2021年のナスダック市場とNYダウの上下動それぞれ上位5位までの日時に暗号通貨市場、BTCがどのように動いたか?
これを表にまとめた物です。
そして、こちらがSP500指数をまとめたものになります。
さらにひとつにまとめるとこのような数字となりました。
【検証】暗号通貨市場と株式市場の関係性は?
検証内容:暗号通貨市場は株式市場が大きく上下動する時に、同様に上下動する傾向は強く、上下動の幅はより大きいのではないか?
結論 ① 株式市場と暗号通貨市場の相関性は高い
2021年に入ってから米株3市場のそれぞれの大きな5回の上下動時、全て同様の動きを暗号通貨市場、BTCは起こしています。金融市場全体の高揚感・悲観感が暗号通貨市場にも即座に影響し、その影響は株式市場よりも大きくなりボラティリティは高くなることがわかりました。
結論 ② 上下落率は必ずしも一致しない
株式市場の上下落率の大きさと暗号通貨市場、BTCの上下落率はイコールではなく、暗号通貨市場がより大きく動く時もあれば、少ない動きしかない時もあります。暗号通貨市場の加熱時の株式市場の急落は、暗号通貨市場のより大きな急落につながりますし、暗号通貨市場の新たな成長期の過程では、株価の下落は暗号通貨市場への影響は小さいと言えるのでは無いかと考えられます。
結論 ③ ボラティリティは4倍
米株式市場の上位過去5回の平均上昇率は3市場含めて2.14%に対して、暗号通貨市場は 8.46% BTCは7.28%上昇しています。
暗号通貨市場は株式市場の約4.2倍、BTCは約3.6倍と高い上昇になっています。
株式市場のボラティリティに対して、現在の暗号通貨市場は4倍程度高いと考えて間違い無いでしょう。そして現状はBTCよりも暗号通貨市場全体の方がよりボラティリティが高い状況にありますが、これはアルトコインDominanceが継続的に高まっていることが影響していると考えられます。
結論 ④ 下落時に注意
米株式市場の上位過去5回の平均下落率は3市場含めて-2.34%に対して、暗号通貨市場は -9.84% BTCは-12.84%下落し、暗号通貨市場は株式市場に対して約4.5倍、BTCは約5.8倍と高い下落になっています。
株式市場のボラティリティに対して、現在の暗号通貨市場は4倍程度高いと考えて間違い無いでしょう。下落時には暗号通貨市場全体よりBTCの方がよりボラティリティが高い状況にありますが、この点についはもう少し情報詳細を検証する必要がありそうです。
結論 ⑤ 上昇時より、下落時の方が変動率も高くなっており、下落スピードも早い
暗号通貨市場は、上昇時より、下落時の方が変動率も高くなっており、下落スピードも早い。
総括
新型コロナ禍で、世界中の中央銀行が金をばら撒き、過剰流動性バブルが起こっており、市場の加熱には常に注意をする必要があります。
金融市場に悪影響を及ぼす潜在的なリスクがどこにあるのかを理解しておき、そのリスクの表面化、ニュース報道には常に注意をした上で世界中の株式市場の何処かの市場が大きく下落した段階では一度ポジションを軽くするのが効果的な対応方法になります。
先月の中国恒大問題が表面化したときにはこの傾向は顕著にみられました。
最初に香港市場が3%程度急落し、そこから世界の株式市場の下落につながりました。香港市場の下落段階で売り判断していれば、ポジションを軽くすることで利益を確定化させて、下落後に買い戻しもできました。さらには売りを行い利益を上げることもできました。
暗号通貨市場に参加する投資家は、9月7日の急落時のショックもあり、当時は市場に対して疑心暗鬼になっていたため、下落幅はより大きくなりました。
そして、米株式市場は元の水準に戻っていますが、暗号通貨市場がそこまで急回復しなかったことも、同様に、暗号通貨投資家が、市場の上昇に対して自信に欠けているからと考えられます。
市場下落を予測し、確実に利確して逃げること。
これが暗号通貨投資を行う上で、非常に重要だということです。
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