日経平均株価急騰、仮想通貨急騰
コロナショックの株価暴落から一転、日経平均株価は30年ぶりに3万円をつける展開となっています。そして、ビットコインを中心とした仮想通貨(暗号資産)は、落ちたらすぐに買われる展開となり、2021年2月22日時点でビットコインは、1BTC=610万円の水準となっています。
そんな中、Twitterなどでは「億になった」というような画像を公開する人が増えています。資産が増えることは決して悪いことではありませんが、投資での急な資産の増加には落とし穴があります。今回は、投資で資産が増えた際の向き合い方について解説します。
ビギナーズラックで天狗になる
投資やギャンブルなどで言われるのが、「ビギナーズラック」です。知らない、無知が故に資産が増えてしまう状況です。まぐれ当たりともいいます。これは心理的に「全く恐怖がない状態」で、正直この状態は投資をする上で大切です。
ただ恐怖がない状態は、長く投資をして失敗、成功を繰り返して築き上げるのが理想です。多くの人は、ビギナーズラックで恐怖のない状態で資産が増え、大損失で恐怖を覚え、次の投資は恐怖で動けないといったようなことになります。そして危険なのが、天狗、驕りとなることです。
成功している、長く続いている投資家は、非常に謙虚な人が多いです。いくら資産が増えても、、です。この辺りを考えるとビギナーズラックで嬉しくて天狗になってしまうのがいかに危険かは、お判りいただけるのではないでしょうか。
今は、波に乗ればどんどん資産が増える状況
ビットコインでいえば、昨年10月あたりの100万円台から上昇トレンドに入っており、少し下落すれば買いを入れれば資産が増えるターンとなっています。このような簡単な状況下は、たまに訪れます。
例えば、2012年のアベノミクス。安倍前首相は、金融緩和で買い支えを行いました。ドル円は2012年の年末から2015年の7月まで上昇を続けました。この状況に似ています。
大きな波が出ていないときは、逆らわずに徹底的に波に乗り続けることが大切です。「もうそろそろ、、」といった売りを行う際は、必ず損切りありきで行なってください。
増えた資産を使ってしまう
投資で資産が急激に増え舞い上がると、大きな買い物をしたくなるのではないでしょうか。例えば、高級車の購入など。当然自身で築いた資産ですので、自由に使って問題ないと思いますが、ここで2点抑えておくべきポイントがあります。
・投資の利益には税金がかかる
・投資は、毎回増えるものではない
投資で得た利益には、税金がかかってきます。株と仮想通貨では税制面が変わってきますので、その辺りは調べていただきたいのですが、2007年にFXがブームとなり、まだ怪しいといわれた頃、当時も多くの「億り人」が誕生しました。
あまり投資で税金についての情報がなかった時代です。ですので、税金のことを知らずに入ったら大盤振る舞いをしていた人は、数年後、税務署の洗礼を受けることになります。追徴課税つきとなると一生働いて返す人生にもなりますので、この辺りは注意してください。
さらに、投資には波があります。これは、一人一人の調子もそうですが、マーケット自体が稼げる状態とそうではない状態があります。今は、為替FXの方が株や仮想通貨と比べると稼ぎにくい状態です。この辺りを知らずに、いつでも無限に資産が増えるのが投資と勘違いすると痛い目にあいます。
ギャンブルではない経験がものをいう世界
僕は20年ほど前、パチンコに熱中していた時期がありました。ビギナーズラックで一瞬にして千円が、5万円に増えたことが始まりです。その後、熱くなり、どんどん給料をつぎ込んでいました。当然、勝つことはありませんでした。
しかし、あることを変えることで、突然勝てるようになりました。それは、データに基づきルールを決めて行う、でした。1日でマイナスの日もルール的に間違っていなければ、熱くならずにパチンコ店を後にし、翌日も淡々と行なっていました。それで月トータルで全く負けない、収益がプラスになる状況となりました。
ただ時間効率、面白味を感じなくなり、辞めてしまいました。お金を増やすというより中毒だったんですね。投資も同様です。積み重ねや経験がものをいいます。投資はギャンブルだ、パチンコはギャンブルだという人はいますが、どちらも考え方によっては無限にお金を減らし続ける状況になりますし、やり方によっては、地味ですが少しずつ収益を積み重ねるようになります。
以上のことから現在仮に急激に資産が増えている人は、少し自身を客観的にみて行動することをオススメします。長く投資で生き残るには、短期的な収益に驕ることなく、日々謙虚にマーケットや自身と向き合うことが重要です。
間違っても借金をしたり、全財産をかけて行うことではありません。一攫千金狙いではない投資を行い、端的な結果を求めずに経験を積み重ねることで、仮に現在の波に乗れていない人も次の波がきたら、感じる、分かる時が来ます。その時、あなたが投資家として、マーケットに存在していることがポイントです。
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