2021年の春に高値をつけた銘柄を比較してみると、3ヶ月、1年チャートを見比べてみると似通った傾向があることがわかります。まずは4.5月に過去最高値を記録した5銘柄とその後にBTC、ETHのチャートを並べてみました。
5つのトークンとBTC,ETHのチャートを比較すると?
①5つのトークンの出来高は春先に集中して極端に高くなっている
BTC,ETHの日々の出来高の推移と比較して、春先に最高値をつけた銘柄はこの時期に極端に出来高が大きくなっています。ということは高値掴みをしたまま身動きが取れなくなっている投資家も相当数いることが予想できます。
例えばFILの場合、高値から既に85%程度は下落した水準にありますので、売るに売れずに為す術もなくホールドしている。半ば諦めモードで放置し、市場自体もみない。そんな投資家も多いのかもしれません。
②夏以降の上昇相場の中でも5つのトークンの戻りは非常に弱い
夏以降BTC,ETHが過去最高値に向かう上昇局面での戻りも弱く、多少上昇しても継続的な売りに価格が抑えられてしまいます。そして暗号通貨市場の調整局面に入ると、BTCやETHよりも下落率が高くなっています。買い手不在の中で、少ない売り物で価格はどんどん下がっていきます。
これは何度も言っていることですが、暗号通貨には価値の裏付けなど一切ないため、リスク回避モードが市場を占めるようになれば、適正価格などなしに下落してしまうのです。
この後の市場の読みとリスク回避方法
昨日のNY株式は反転し、暗号通貨市場も現時点では少し戻しています。しかし、戻りは弱く、木曜日も少し反転したものの、翌日には上昇分は下落してしまいました。
今週の頭のBTCの39,500ドルまでの一時的な下げが今回の調整期の安値になるという専門家もいますが、FRBの金利引き上げはまず間違いなく3月に行われるようなムーズになってきていますし、大手IT銘柄の値動きも荒い展開が続き、暗号通貨市場にはもう一波乱あると考え、無理なトレードは行わない方が得策だと考えられます。
年初からの下落率を検証してみると?
こちらは昨年の春先に最高値をつけた10銘柄と、BTC、ETHを比較した表になります。
10銘柄の平均的な1月14日までの下落率は 15.57%となっており、期間中の最大の安値は平均で21.14%となりました。
それに対してBTCの1月14日までの下落率は10.37%となっており、期間中の最大の安値は14.21%となりました。
ETHの1月10日までの下落率は15.24%となっており、期間中の最大の安値は22.08%となり、BTCよりも50%近く下落率が高くなりました。
10銘柄の下落率はBTCよりも50%高く、期間中の安値も同様に49%高くなっています。
昨年春に高値をつけた銘柄群は年初からの下落の場面でも、BTCよりも大きく下落しているのです。
昨年春高値銘柄は出遅れ銘柄であっても今は新規投資対象から外すことが無難
出遅れ銘柄の購入というのは昨年夏の成長相場の中では非常に効果的な方法でした。しかし昨年春に高値をつけた銘柄群については、今の調整期には効果的な投資方法とは言えません。
ただし、次以降に来る成長期の中で、出遅れ銘柄が改めて見直されるタイミングが来ると考えています。
そして、その時には昨年春の最高値銘柄の中で、出遅れている銘柄を分散購入していくことで、効果的な投資も可能になると思います。
チャートを今までは意識したことがない、あまり見たことがないという人も、これを機会に理解を深めてみましょう。チャートからの類似性・特性が見えてくれば、暗号通貨投資で勝ち抜く可能性は一段と高くなるわけですから。
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