先週はビットコインが7万ドルの大台を超えました。しかしその後の急落もありました。
AI関連株ではエヌビディアが過去最高値をつけた後に急落しました。
日経平均の先物価格も大きく下落して終わっていますので、今週の金融市場は波乱含みの1週間となりそうです。
消費支出の大きな落ち込みが物語ること
総務省が8日に発表した2024年1月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年同月比マイナス6.3%でした。消費支出の前年比減は11カ月連続です。専門機関の事前調査では、前年比マイナス4.3%になると予想されていました。
なぜこれだけ大きく消費が落ち込んでいるのかは明確で、シンプルに使えるお金がないということです。実質所得は下がり続けているなかで、物価が上昇し続ければ、こうなることは当然です。
国の観光支援の北陸応援割がスタートしているようですが、これを使えるのは時間とお金がある層に絞られます。人気化し、予約が取りづらくなれば、結果的に宿泊価格は上昇します。本当に必要とする宿泊者がより高いお金を払わなければならなくなります。
都心のホテルの宿泊料金もインバウンド顧客の流入で高騰しています。北陸を支援することは重要だとは思いますが、政府がインフレを後押しするような政策を行うのはどうか?と思います。
こちらは東京駅に隣接するシャングリラホテルの4月の宿泊料金ですが、旅行サイトの一休で調べたところこの価格です。12万円台から高い時には最低でも216,315円です。
この価格ではほとんどの日本人には手が届かない、泊まれないのではないかと思います。
インバウン丼やニセコの天丼7,000円など、インバウンド顧客向けの食べ物も何かと話題になりますが、今後はこの傾向はさらに顕著になると思います。
インバウンド顧客を取り込めるお店、サービスの価格はどんどん上昇することになるのは確実だと思われます。
それによってそこに勤める方々の給与が上昇することは非常に良いことだと思いますが、二極化がさらに広がることは間違いなく、そこに備えるのは結局のところ、皆さん個人個人で考え、行動して備えるしかないのです。
ハイパーインフレに喘ぐアルゼンチン
アルゼンチンは20世紀初頭は世界トップの一角をなす経済大国でした。
それが100年余り経過した今、世界貧困ランキングで6位に位置するという無様な様相を呈しています。世界のトップから100年で世界の最貧困まで落ちているのです。
この一番の要因は戦後からアルゼンチン経済を支配している高騰インフレです。その理由は非常に簡単な構図で、財政が赤字になれば、必要なだけ紙幣を増刷したのです。
これがアルゼンチンで現在まで繰り返されていました。新たな政権ではこの舵取りを修正しようとしていますが、うまく行くかどうかはまだまだこれからです。
日本もアルゼンチンと同じことをし続けている
GDPで世界4位の日本も全く同じようなことをし続けています。多くの国債を日銀が買い、紙幣を刷って財政赤字を埋めています。
発行される国債の過半数を日銀が買っている状況です。日銀が買う量を抑えた時に新たな買い手がいるのか? とても見つかるようには思えません。
国債の買い手がいなければ答えはシンプルです。ハイパーインフレが起きるか、金利が急上昇し、国債の暴落となって、日本円も暴落することになります。
非常に危ない綱渡をしているのが今の日本なのです。アルゼンチンが100年かけて落ちた道を、日本はもっと早く落ちていくように思います。
人口が減少し、高齢化が進み、労働人口が急激に減少する中で、社会保障費はどんどん膨れ上がっているのですから。
問題の先延ばしをするばかりですが、いよいよ限界に近づいているように思えます。
金、Goldとビットコイン
金の価格が上昇しています。1トロイオンスあたりの価格は2,178ドルです。日本の金価格も高騰し、田中貴金属での価格は1gあたり11,342円です。
超長期的な視点から見た時にアメリカの金本位制当時の価格は1オンス(31g)35ドルでした。
そしてニクソンショックで金本位制度をやめたことで、ドルの価値が大幅に下落しました。
金の価格が大幅上昇したわけですが、本質的には紙幣の価値が大幅下落したと理解しなければいけません。当時と比較して金の価格は現在61.6倍まで上昇しています。
歴史を紐解くと、紙幣の価値は全てにおいて長期的には暴落しています。インフレによって紙幣の価値は無くなっていくのです。
インフレは大量に借金をしている側にとって有利に働きます。そして最も借金を積み上げているのは各国の政府ですから、インフレによって借金を棒引きにすることは歴史が証明しています。
今後も紙幣の価値が下落する中で、相対的に金の価格は上昇すると考えて間違いないと思います。
ただし利息を生むものでもないですし、短期的な売買や、目先の値上がりを目的として考えるのであれば、今の価格には正直魅力は感じられません。
金とビットコインは全く別物
金とビットコインが紙幣からのリスク分散先として同様に語られることが多いです。しかし、個人的な考えとしては金とビットコインは全く別物と考えています。
紙幣の下落に対してのリスクヘッジという点においては共通だと考えますが、BTC及び暗号通貨というものは投資というよりも投機だと考えて割り切っています。
2018年にサトシナカモトの論文を知り、2010年にはビットコインを保有し、数々の国でマイニングも行ってきました。当時はビットコインは金と同様の継続的な価値があるものとなると考えていました。しかし今はこの考えは変わっています。
” BTCの価格が将来1億円、10億円になる!! ”
というような話を間に受ける人も多いかと思います。特にビットコインを保有している人であれば、希望的な観測から誰もがそう願いたいです。
しかし、冷静に考えてみればわかりますが、BTCなどただのデータです。金のように現物があるわけではありません。
今の価格をわかりやすく1BTC=1,000万円だとして、1億円になれば時価総額は現在の10倍となります。10億円になれば時価総額は現在の100倍ということになります。
現在のビットコインの時価総額は200兆円ほど既にあります。それに対してAI関連銘柄の大本命であるエヌビディアの時価総額が350兆円ほどで、時価総額として世界3位の企業です。
エヌビディアはAI半導体で世界を大きく変えていきます。BTCは今のところ商取引にまともに使えるわけでもなく、世の中に何か変革をもたらしたわけではありません。BTCの時価総額が2,000兆円になるというのは数年単位で考えてもイメージが持てません。
2,000兆円というとアメリカの時価総額上位6社までの企業価値合計と同じです。
Microsoft、Apple、エヌビディア、Amazon、メタ(Facebook)、アルファベット(Google)
世界に大きな変革をもたらしたこれらの企業の合計価値と同じになる?とてもではないですがそんなイメージはつきません。
BTCの現物ETFに資金は継続流入するとしても、2,000兆円など支え切れるものではありません。
市場は熱狂によりオーバーシュートするものです。来月には半減期を迎えるビットコインですから、この後も大きく上昇はしていくと思います。
しかし大きく上昇後、確実に急落しているのがビットコインですから、この特性を理解した上で、自らの資産形成に活かす必要があるのです。
そしてビットコインの価格が1億円、10億円になる可能性は長期的に見た場合は十分にあり得ます。紙幣の価値は必ず大きく下落していきます。日本も紙幣を刷り過ぎていますが、アメリカもEUも、世界中のどこの国も同じです。
紙幣の価値が大きく下落する中で、ビットコインの価値が大きく上昇することは十分にあり得ることです。
しかし、その時は、価値の高い土地や、成長する企業の株も同様に価値を増していきますので、相対的に比較してみていく必要があるのです。
暗号通貨市場は当面ホットな状況が続く!!
今の暗号通貨市場は自分の読みとピッタリハマっています。
マクロ経済を理解し、足元のリスクを読み解けば、今の暗号通貨市場は非常に読みやすいです。
トレードは1月後半から29連勝
本格的にトレード開始は1月後半からですが、すでに29連勝です。今保有する9ポジションのうち、含み損は2ポジションのみです。
保有期間は平均して4日程度で、利益率は平均で19.96%と非常に高い利益を高回転で上げています。
保有日数は4日ですから市場の急落リスクにも常に備えていると言うことです。
” インフレリスクが高く、紙幣の価値が継続下落し、さらには円の価値も大きく下落するリスクが高い中で、自らを守る術としてお金にお金を稼いでもらう!! ”
今のタイミングでは暗号通貨市場はそれに適しているのです。ただし何度も言うように、暗号通貨市場は非常にボラティリティが高いですので、それを理解した上で、欲を最大限に張るようなことなく、手堅く市場から利益を取り続けることが大切なのです。
先週の土曜日にZOOMセミナーを開催しましたが、非常に多くの方に参加頂きました。
ここでは今のマクロ経済の状況。リスク要因。今後のAI関連株や暗号通貨市場、ビットコインの価格推移等についても詳細を話しています。
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