FTX、アラメダリサーチの破綻により暗号通貨市場は大きく下落しています。
14日14時時点でのBTC価格は15,959ドルとなり、大台を割り込み、ETHは1,182ドルと1,200ドルを割り込む水準となっています。
FTX問題の進展
FTXはある意味最悪の結末での破綻となりました。破産申請前日の10日時点で負債が約90億ドルに対し、流動資産は9億ドルに過ぎませんでした。
サマーズ元米財務長官はFTXのメルトダウンについて、ブルームバーグテレビジョンの番組で下記のように述べています。
「報道に基づけば不正の臭いが漂う」とし、「リーマン危機に例える人は多い。どちらかと言えばエンロンに近いだろう」
これはどういうことかといえば、” バブルに浮かれて脇が甘くなって強欲のために成長をし続けようとしたのがリーマンショック ” でしたが、” エンロンが当時行っていたことは粉飾決算であり、詐欺行為 ” なのです。
FTXが保有する顧客資産を自身の持つ投資会社であるアラメダリサーチの損の穴埋めに勝手に使ってしまい、結果的に全てを失ったということです。顧客の資産もほぼ戻らない、そして規模も大きすぎる最悪な結末です。
【2022年11月9日】緊急!!バイナンスによるFTX買収について
【2022年11月10日】BinanceがFTXの買収を断念、今後どうなる?
会員専用コンテンツのため非表示
エンロン事件とは?
エンロン事件(エンロン・ショック)は、2001年に発覚した米国の多角的企業エンロン社の不正会計事件のことをいいます。
同社の簿外取引が発覚し、経営破綻に追い込まれ、世界の株式市場に大きな衝撃を与えました。エンロンは、総合エネルギー取引や、ITビジネスを主に取り扱う多角的企業で、倒産前の年商が1,110億ドル、現在のレートで15兆円を超え、全米7位の巨大企業でした。
米国史上で、最大級の経済不祥事となりました。
FTTショート進捗
金曜日の午後にFTXの独自トークンであるFTTトークンを3.5ドルで2万ドル分のショートをレバレッジをかけずに行いました。
これは市場下落に対してのリスクヘッジとしての意味合いが強いです。他のトークンのショートも考えましたが、前日の株価上昇に合わせた暗号通貨市場の急騰もあり、判断が付きにくい状況にありましたので、FTTトークンのみのショートとしました。
現在の価格は順調に1.29ドルまで下落しています。既に60%以上の含み益ですが、まだまだ落ちますので、当初のTelegramで言った通り、90%の利益、0.35ドルあたりでポジションを閉じる予定です。
機関投資家の姿勢はより慎重になる
機関投資家はこれまでも暗号資産を敬遠する傾向にありました。しかし一昨年からの暗号通貨市場の成長と、Web3.0の目覚ましい進展の中で、機関投資家の中での取り扱いも確実に広がってきていました。
しかし、今回の、突然のFTXの破綻により、暗号通貨が機関投資家の資産ポートフォリオの主流として組み込まれる見込みはかなり後退しました。いきなりの前触れもない破綻では、損失があまりに大きく、暗号通貨の市場構造が過度にリスキーだというのが一番の理由です。
ただしベンチャーキャピタルのWeb3.0プロジェクトへの投資は引き続き前向きですから、実社会にブロックチェーン、Web3.0が浸透することは間違いありません。
プロジェクトの選別は今まで以上に重要になりますし、多くの中小トークンは今回のFTX破綻を受け、無価値化に進む可能性も高いと考えています。
取引所からの大量移動に注意を!!
取引所が大量の仮想通貨を移動しなければならない場合、なんらかの問題を抱えている可能性が高いと考えるべきです。
その取引所の資金繰りが厳しくなっている証拠ともいえますし、破綻につながる恐れがあります。この辺りの情報をどのように見れば良いのか?
こちらは今週深掘りして調査してレポートにまとめたいと思います。
米国の利上げはまだまだ続く
先週発表の10月の米消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比7.7%に鈍化したことにより、米金利が急低下し、それにより一気に円高が進み、株は上昇しました。FTX問題がでなければ、暗号通貨市場も大きく上昇した可能性が高く、非常に残念です。
ドル円についてですが、米での利上げはまだまだ続けられます。このあと最低でも1%程度は利上げが行われる可能性が高いですから、日米間の金利差は拡大します。ドル円は150円台を改めて超えていくと個人的には考えています。
円の価値の下落は続きますし、なによりも、今の日本の政治を見ていると、まともに機能しているようにはみえません。日本は長期にわたって衰退していますが、残念ながら、この衰退速度はさらに加速していくと考えています。
10万ドルポートフォリオ戦略
会員専用コンテンツのため非表示
より詳しい内容や会員コンテンツは下記から閲覧可能です。
興味のある方はこちらからどうぞ!!
毎週1回情報をまとめてお送りします。
AI TRUSTでは日々の金融市場に影響を与えるニュースを独自の視点から解説を行っています。是非ご自身の投資指標としてご活用ください!!