今週はいよいよジャクソンホール会議でパウエル議長の今後の金融政策についての演説があります。パウエル氏は米東部時間26日午前10時(日本時間同日午後11時)から経済見通しについて話す予定です。
今回の演説では、インフレの見方の整理が一番のポイントとなります。
パウエル氏の発言内容次第では市場にショック安をもたらす可能性もありますし、今後の緩やかな金融政策を想像させる発言であれば市場は大きく上昇することになります。
株式市場だけでなく、為替市場、暗号通貨市場にも大きな影響を与えますので、今週は投資家にとってはハラハラドキドキの1週間となりそうです。
昨年の演説を振り返ると?
2021年のスピーチで、パウエル氏は複数の重要な点で間違った判断、発言をしました。
加速し始めていたインフレを「一過性のものにとどまる可能性が高い」と退け、低い失業率については「労働市場のスラック(たるみ)を過小評価している」と指摘し、賃金上昇が過度のインフレを誘発する「賃金・物価スパイラル」の兆候はほとんど見られないと断じたのです。
今振り返れば、全て間違った判断であり、FRBの対応が後手後手に回ったことがよくわかります。昨年の過ちを繰り返さないように厳しい発言を行うのか? いづれにせよ、市場に与える影響は大きそうです。
暗号通貨市場の急落!!
先週頭までは順調に上昇していた暗号通貨市場ですが、ETHの2,000ドル達成、BTCの25,000ドル台回復での目標感達成か、その後は急速に価格は下落しました。BTCやETHの下げは上昇ペースが早かった分だけ下げ足も早く急落しました。
今週はパウエル議長の演説を控え様子見ムードも強いかと思いますが、中長期的な目線で考えた時は絶好の買い場であるとAI TRUSTでは考えています。
一番大きな理由はまずは来月のイーサリアムの大型アップデートである ” Merge ” があるからです。
イーサリアムは過去4回のアップデート前後で価格は大きく上昇しています。短期的にMerge前後で価格が上昇しなかったとしても、数ヶ月単位では大きな上昇を示しています。そしてそれ以外にも幾つかの上昇するだろうと考える理由があります。
①金融市場全体が6月に底を打った可能性が高い
直近の指数を見てもアメリカのインフレのピークは先月の可能性が高いです。
この後のインフレ率の下落が緩やかなものか、大きなものかによってFRBの利上げスピードは変わりますが、ひとまずはこのあとは高い利上げ率は避けられる可能性も高くなってきており、米株も買いが優勢になってきています。
暗号通貨市場も6月を底に上昇し、さらに直近は底堅い動きが続き、資金の流入量を見ても着実な上昇が見込めると考えています。
②先進国各国の国民の預金はコロナ禍前よりも大きく伸びており金余りが続く
FRBは継続的に市場から資金を引き上げていますが、予定よりも非常に緩やかです。
そして、何よりも日米の家計の預金高は継続的に大きく増えており、インフレの中で資金の行き先がなく、リスクを取る投資行動はこのあと加速すると考えられます。
③Web3.0の浸透
やはりこのことが一番のポイントだと思います。NFT、メタバース、DAO、Defi。
それぞれが今後も大きく成長する上で、イーサリアムおよびイーサキラーはWeb3.0の中心にあります。継続的、中長期的な成長が期待できると思います。
あくまでも中長期目線で考えること!!
市場の一番の底値というのは後からになってみなければわかりません。特に暗号通貨市場は非常にボラティリティが高いですから、短期的な値動きに一喜一憂しないことが大切です。
そして、安値圏にある時には ” ドルコスト平均法での分散購入 ” を行うことが効果的です。
さらに言えば、あくまでも余裕資金の一部を使って行うことです。個人的な意見として言えば、これからも仕事で稼ぐ期間の長い若い世代であれば20%まで。それ以上の世代であればせいぜい全資産の10%までに抑える程度が適正だと考えます。
そして、市場が大きく上昇したタイミングでは、確実に利確を行うことです。暗号通貨は非常に大きな上下動がありますので、出来高が増え、市場が急騰した段階ではまずは一部を売却し、元本を確保することです。
2018年の暗号通貨バブル崩壊の時も、2021年12月から今年の6月までの暴落でもそうですが、上位100位以内に入る銘柄であっても大きく入れ替わるのです。
Web3.0の浸透により、暗号通貨利用者は世界にどんどん広がっていきます。それであっても、 ” 全てのトークンが伸びるわけでない ” ということを改めて理解し投資を行う必要があるわけです。
イーサリアムだけではない!!キラーイーサの動きにも注目!!
ビットコインを第1世代のブロックチェーン、イーサリアムを第2世代のブロックチェーンとすると、ソラナやアヴァランチ、ポルカドットは第3世代のブロックチェーンと位置づけられ、主にスケーラビリティ問題の解決に注力しています。ETHは今回のアップグレードが終わり、新しいイーサリアム2.0では、処理時間は短縮、手数料は削減される見込みです。
” キラーイーサ ” と呼ばれる競合ブロックチェーンも勢いを増しています。NFT市場においては、イーサリアムがいまだに、約80%のシェアを維持していますが、キラーイーサも、そのシェアを拡大しています。
キラーイーサは環境への負荷が低く、取引手数料も安い
注目すべきは、これらキラーイーサは、より高速かつ環境への負荷の低いテクノロジーを使用し、取引手数料も安い点です。
このことから、イーサリアムがその先行者としての優位をどれほど維持できるかは不確定な部分も多いです。今回のMergeではPowからPosへの移行により、99,95%のエネルギー消費を削減させることが一番の目的であり、スケーラビリティ等の問題はまだまだ残ります。
今回の ” Merge “ により改めてキラーイーサが独自の強みを発揮し大きく上昇することも十分に考えられます。実際のところ、過去の4回のイーサリアムの大型アップデートでは、いくつかのイーサキラーは、イーサリアムよりも圧倒的に高い上昇を見せたのです。
どのように分散投資を行うか?この戦略が非常に重要になりますね。
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