前回までの記事で4回に分けれ過剰流動性バブル崩壊についてまとめてみましたが、先週も暗号通貨市場では日本でも大流行している ” STPENのミニバブルが崩壊 ” し、イーサリアムの大きな下落が市場全体を大きく下げさせました。
少しのマイナス材料で大きな下落が起こるのが今の暗号通貨市場の特徴でもあります。
リスクをしっかりと理解した上で、底値を探ること。
これがこの後は非常に重要です。
悲観ばかりするのではなく底値をどのように見極めていくのか?
底値を打ってからもしばらくは停滞期が続いたとしても、市場は必ず復活します。底値で分散購入・保有することができれば、先々それは大きな資産となる可能性が高いわけです。
暗号通貨市場についても、ブロックチェーンの浸透、さらにはWeb3.0は確実に進化・浸透しますから、新たな成長期に必ず入っていきます。
暗号通貨市場の特徴として、底値で買うことができれば、そこからの上昇率は本当に大きく、1年間で100倍、1,000倍ということが普通にあります。
ただし、時価総額100位以内の多くの暗号通貨の入れ替わりが起こります。この点を注意し銘柄を選択する必要があります。
まだ読まれていないかたは必ずこちらを読んでおくと参考になります。
2018年の暗号通貨バブルが崩壊後市場ではどのようなことが起こったのか?
上位100銘柄がどれだけ無価値化したか?
今後の市場を読み解く上でも参考になるかと思います。
金融市場が底を打つタイミングで起こること
過去の株式市場の底打ち時にはこのような現象が常に見られます。
広範囲のパニック
ボラティリティーの急拡大
市場への完全な悲観主義
しかし、今回はこれらの現象がまだ見られていません。
新型コロナのパンデミックが起こっていた、2020年3月のことを思い出してください。あの時は世界中が総悲観となっていたのです。
今はまだこの段階にありません。
暗号通貨市場では既にこれが起こっていますが、だからといって暗号通貨が底を打ったわけではなく、株式市場がさらに大きく売られれば、よりリスクの高い暗号通貨市場はさらに下落します。
現在の値下がり局面の底での買いはまだだと考えます。
今からドルコスト平均法で分散的に購入していく
ただし、今のうちからドルコスト平均法で分散的に購入していくというのは決して悪い方法ではありません。自分自身はまだまだ買うタイミングではないと判断していますが、実は先週後半から少しずつ買いを入れています。
しかし、あくまでも投資は自己責任で自ら判断するものなのですから、個々の判断でこのあとは考えて投資を行っていきましょう。
具体的にどのような指標をみていけば良いのか?
まずはボラティリティ・インデックス(VIX指数)です。
投資家の不安心理の度合いを表す「恐怖指数」ことボラティリティー・インデックス(VIX)は、現在、約30と長期の中央値である18近辺よりまだ高いです。
これに対し、過去の底打ち時のVIXは平均37でしたし、新型コロナウイルスのパンデミックが発生した2020年3月には一時80超まで跳ね上がっていました。
市場で実際にパニックが起きたとみなすには、VIXが最低でも40台半ばに上昇する日が出てくる必要があり、パニックを目にしない限り底を打ったことにならないのではないかと考えるべきでしょう。
株式オプションのプット・コール・レシオ
(売る権利の建玉残高を買う権利の建玉残高で割ったもの)も、既に地合い悪化を示唆しているものの、あらゆる危険信号が点滅する全面的な投げ売りはまだ目にされていません。
投資家の現金保有規模など幾つかの指標は重大な領域に入っていますが、過去の値下がりの
ピークにつけた水準に達していない指標もあります。
弱気局面では一時的な反発が起こりやすく、これは ” ベアマーケットラリー ” と言われますが、最終的な底値はまだだと判断すべきです。
特に投資初心者にありがちなのは、ベアマーケットラリーの最中に釣られて焦って買ってしまうことです。一度間違った判断をすると、その後も焦ってしまい、急落した時点で慌てて投げ売りをします。
そして、その後に市場が上昇するとそこで焦ってまた買ってしまう・・・・・
間違った判断が繰り返され、資金が解けることでさらに焦っていく・・・・・・
精神的にどんどん追い込まれていくことになりますので、買うこと自体を我慢することが重要なのです。
米国金利
年内のFORMでは全ての利上げが想定されています。
投資家の買いが戻ってくる本格的な兆候が見え始めるには、少なくとも2、3回の50ベーシスポイント幅の利上げが実施されるのを待つ必要があります。
その時に市場がどのように動くのか?
金利が急上昇する中で、他の経済指標がどうなるか?
実体経済を見極めることが重要なのです。
高値更新・安値更新銘柄
ニューヨーク証券取引所とナスダックで52週移動平均の高値更新銘柄の合計が安値更新銘柄を上回るかどうか?これもかなり重要なポイントだと考えています。今は安値更新銘柄の合計数の方が多いです。
S&P総合500種銘柄のうち20日移動平均の高値更新比率が、直近の2%弱から最低でも55%程度に高まるタイミングが底値近辺になると考えています。
今はあまりにも多くの投資家が底値を模索していますが、ベアマーケットラリーが起こる中で、それが不毛に終わっています。そしてそれだけでなく、その代償が非常に高くつくことが証明されています。現在はリスク回避の環境にあるのです。投資家としては様子見に徹するのが妥当なのです。
今はショート戦略を取ることが投資に勝利する上で重要
ショート戦略を取れる投資家であれば、今はショートを基準としてマクロ経済を観察した上で、ショートチャンスに適時にショートをスタートし、深追いせず、短期トレードに徹することが利益を積み上げられる可能性が最も高い方法だと考えられます。
しかし、ショート戦略はある程度の投資の経験値がなければ、非常にリスクの高い方法でもありますから、躊躇わずロスカットする勇気を持つことも重要です。
買った株や暗号通貨が予想外に下落しても塩漬けすることは投資家は慣れています。
しかし、ショートの場合、下落を想定しショートしたのに反対に市場が動き上昇をしていくと、非常に不安定な心理状態に陥り、判断ミスも増えます。
精神の鍛錬が必要なのがショート(売り)なのです。
今週も慎重な投資行動を!!
先週はNY株式市場がかなり落ち着きを取り戻してきていますが、マクロ経済リスク要因は全く解決していませんので、この後も株式市場、暗号通貨市場は波乱の展開が続くと考えて、慎重な投資行動を取っていきましょう。
底値をしっかりと捉えることができれば、そこからのリターンは、特に暗号通貨市場では本当に大きなものになります。
このチャンスをしっかりと掴んでいきたいですね。
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