経済ビジネス

【Netflix検証】コロナで売上過去最高に!

巣篭もりが追い風に

巣ごもりが追い風になっているのが、アマゾンプライムビデオ、フール―などの動画配信サービスであり、そのサービスの中で、いま特に契約者が急増しているのが、Netflixである。

今年の1月から3月の間だけで、ユーザー数が1,570万人も増加し、全世界のユーザー数が1億8,300万人を超えた。

巨額な制作予算

Netflixの凄みとは、巨額の費用をコンテンツ制作にかけていることにある。2018年にオリジナルコンテンツに投じた制作費は、なんと1兆3,200億円だった。さらに、オリジナル作品の作り方も徹底したデータ志向を取っている。

膨大な顧客データから、契約者の視聴パターンを把握・分析し、そのビッグデータから分かった人気の監督や俳優を選んで、作品作りに活かしている。

新型コロナの影響で株価は3月16日には298.84ドルまで下落したが、5月15日には454ドルを超え、7月12日の時点では548ドルの水準となっている。Netflixの現状検証を行ってみよう。

配信サービス市場の伸びは?

ブロードバンドの普及などで、2023年までに配信サービスの世界の利用者数は8億5,000万人に拡大し、主に米国外の市場で利用者を増やすとみている。

利用者の増加と売上高の伸びで営業利益率の改善も続き、市場の関心が高い特別項目を除くフリーキャッシュフローについても2023年には安定して黒字が見込めるとしている。ネットフリックスは当初のパッケージソフトのレンタル事業からスタートし、配信サービスに転換した。

そして海外展開、独自コンテンツの制作と事業を拡大してきている。更に圧倒的な資金を投入しオリジナルコンテンツを作り続けているため、年々競合他社とコンテンツ競争力は広がる可能性もある。

ユーザー本位の政策

Netflixでは、しばらくサーヴィスを利用していないユーザーに対して、サブスクリプションのキャンセルを促すという措置を開始した。新規契約から1年間コンテンツを視聴していないユーザーに対し、サブスクリプションを継続したいかメールで尋ねる。

何も観ていない状態が2年間続いた場合も改めてメールが送られてくる。そこでキャンセルしたいと伝えるか、メールに返信しなければ課金が自動的に停止される。

それから10カ月以内に気が変わり視聴したければ、アカウントを停止した際の設定を引き継いだ状態でサービスを再開することも可能となっている。あえて売上を落とすような戦略を何故行うのだろうか?

新たな施策の合理性

Netflixのスタンダードプランが月額13ドル(日本では1,200円)であることを考えると、2年という縛りはかなり長い。アカウントを継続するだけで、2年間で税抜き312ドル(日本では同28,800円)かかる。

本人が利用していなくても、別の誰かがタダで視聴して期間がリセットされる可能性もある。Netflix自身の見積もりによると、この措置の対象となるのは全ユーザーのわずか0.5パーセントに相当する数十万人だという。

少数の未利用者のために、わざわざ通知してくれる事自体が、ほかのサブスクリプションサービスと比較した場合、ユーザー本位に立ち親切さを感じられる。様々な他社のサブスクリプションモデルでの課金は、解約したくても解約ページ自体になかなかたどり着けず、解約すること自体を諦めてしまったり、先延ばしする人も多いのではないだろうか。

それと比較したときにNetflixの親切さは顧客に喜ばれるサービスであることは間違いないだろう。

新型コロナで困窮する制作スタッフへの救援

ネットフリックスでは、新型コロナの影響で生活に困窮する制作スタッフを対象とする救援基金「Netflix 映画・テレビドラマ制作従事者支援基金」を映像産業振興機構内に設立した。支給は先着1,000人程度を予定し、給付金額は一口10万円である。

応募期間は5月28日13時頃から6月末まで行われる。応募数が支給可能額に達した時点で募集を終了する。

ネットフリックスは、新型コロナの影響で職を失ったエンターテインメント業界のキャストやスタッフを支援するため、1億ドル(日本円で約111億円)の救済基金を3月に設立していた。そして同基金から1億円を拠出し、今回の基金を立ち上げた。

年間1兆3,000億円を超える制作費をかけるネットフリックスであるからこそ、製作者支援も積極的に行い、結果的に、新たなコンテンツを作る上での、人の囲い込みもできていくように感じ取れる。

競合他社の状況は?

米アップルはストリーミングサービス「アップルTV+(プラス)」向けに、旧作映画やテレビ番組の権利を買い取っている。ネットフリックスやHulu(フールー)、ディズニー・プラスが保有する膨大なコンテンツに対抗できるよう、過去のコレクションを充実させる狙いがある。

アップルTV+は昨年11月、オリジナル作品を売りにサービスを開始した。アップルは今後もTV+のオリジナル作品に注力していく計画で、コレクション向けに人気シリーズや大ヒット映画は購入していないと述べている。

Netflixは勝ち続けられるのか?

日本のスマホのiPhoneシェア率は56.7%と、世界の中でも非常に高い数字となっているが、iPhoneユーザー、マックユーザーは世界中に既に膨大な人数がおり、即座につながるこのネットワークを活用すれば、コンテンツの魅力さえ高ければ、Netflixを抜き去る可能性もある。

そしてこれはアマゾンも同様にその可能性を持っている。コンテンツ有料配信事業は、先行逃げ切りモデルとはなりきれず、常に魅力のあるコンテンツを作り続けることが、唯一NO.1で居続けられるポイントとなろう。

といっても、巣篭もり生活は今後も習慣化する可能性も高く、有料配信事業そのものは大きな成長も見込めるため、ネットフリックスの企業価値は、今後も長期的な成長が期待できるだろう。

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チャーリーTAKA
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日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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