ツール解説米国株・日本株の値動きをテーマで分析
Guide / 画面の読み方米国株カテゴリー・ローテーションレーダー 使い方マニュアル
いまのマクロ環境は、どの業種に追い風か
米国株を13のカテゴリー(業種やスタイル)に分け、インフレ・金利・景気・信用・原油などの環境に それぞれがどれだけ «合っているか» を0〜100点で並べた一覧です。
同じ «株高» の中でも、金利が上がる局面では銀行やエネルギーが、金利が下がる局面では成長株や不動産が、というように 主役は入れ替わります。この入れ替わりを ローテーション と呼びます。 このツールは、いまの環境の数字から «どのカテゴリーに風が吹いているか» を点数にします。
| 成長寄り | メガテック、高PERソフトウェア、半導体、AIインフラ |
|---|---|
| 守り寄り | 生活必需品、ヘルスケア、公益 |
| 景気・金利に敏感 | 金融(銀行・保険)、資本財・産業、エネルギー、素材、REIT・不動産、小型株・景気敏感 |
上に «いまの環境»、その下に A〜E の5つの表
最上段がマクロ環境の数字、その下が A 順位 → B 内訳 → C 環境との相性 → D シナリオ → E 銘柄、の順です。
| 段 | 中身 |
|---|---|
| 最上段 | 消費者物価の前年比、10年金利、VIX、信用の上乗せ金利、原油。環境が一定の条件にそろうと «発動ルール»(インフレ再加速・金利上昇・GDP加速・信用ストレス・原油急騰)が点きます |
| A. 総合ランキング | 13カテゴリーの点数の順位と、その推移のグラフ |
| B. ドライバー分解 | 点数を7つの «適性» に分けた棒 |
| C. カテゴリー・ヒートマップ | 環境が動いたとき、各カテゴリーに有利か不利か |
| D. シナリオ分析 | 6つの環境のシナリオで、順位がどう入れ替わるか |
| E. 代表銘柄一覧 | カテゴリーを代表する銘柄の株価と基本的な数字 |
点数の色は5段階。緑が «強い追い風»、赤が «強い逆風»
1行が1カテゴリー。点数と判定のほかに、前日と1週間前からの変化、代表の ETF、ひとことのコメントが並びます。
| # | カテゴリー | スコア | 判定 | 前日比 | 週変化 | 代表ETF |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | エネルギー | 67 | 追い風 | +1.2 | +3.4 | XLE |
| 2 | 金融(銀行・保険) | 63 | 中立 | −0.4 | +1.1 | XLFKRE |
| … | ||||||
| 13 | REIT・不動産 | 38 | 逆風 | −0.8 | −2.6 | XLRE |
| 点数 | 判定 |
|---|---|
| 80〜100 | 強い追い風 |
| 65〜79 | 追い風 |
| 45〜64 | 中立 |
| 25〜44 | 逆風 |
| 0〜24 | 強い逆風 |
表の下のグラフは、カテゴリーごとの点数の推移です。点数は日々記録されていくので、使い始めの数日は線が短くなります。 順位そのものより、«前日比» «週変化» で順位が入れ替わり始めていないか を見ると、ローテーションの動きが追えます。
点数は、7つの «適性» の重み付き平均
同じ67点でも、インフレに強くて取った67点と、景気に強くて取った67点では、環境が変わったときの動きが違います。 カテゴリーごとのカードで、点の出どころを確かめます。
エネルギー67
| 適性 | 重み | 何を見るか |
|---|---|---|
| インフレ適性 | 20% | 物価が上がる環境で有利か |
| 金利適性 | 20% | 長期金利・実質金利の上昇に耐えられるか |
| GDP適性 | 15% | 景気の加速に乗れるか、減速に耐えられるか |
| 信用ストレス耐性 | 15% | 信用の上乗せ金利や金融環境の悪化に耐えられるか |
| 原油感応度 | 10% | 原油高で有利か不利か |
| 景気後退耐性 | 10% | 不況の局面で崩れにくいか |
| バリュエーション耐性 | 10% | 割高さが重荷になっていないか |
«環境がこう動いたら» を、+2〜−2 の数字と色で
ヒートマップは «いま» の点数ではなく、カテゴリーの性質の表です。 インフレや金利が動いたとき、そのカテゴリーにとって有利ならプラス(緑)、不利ならマイナス(赤)。±2 は色が濃くなります。
| インフレ上昇 | インフレ低下 | 金利上昇 | 金利低下 | GDP加速 | GDP減速 | 信用不安 | 原油高 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| エネルギー | +2 | −1 | +1 | 0 | +1 | −1 | 0 | +2 |
| 高PERソフトウェア | −2 | +1 | −2 | +2 | +1 | −1 | −1 | 0 |
| 公益 | 0 | +1 | −2 | +2 | −1 | +1 | +1 | 0 |
読み方は «列で見る» のが基本です。たとえば «金利上昇» の列を縦に見ると、エネルギーは +1、高PERソフトウェアと公益は −2。 金利が上がる局面では、この2つが逆風を受けやすい、という整理です。 最上段の «発動ルール» に点いている環境の列を見ると、いまの順位の理由がつかめます。
環境が変わったら、順位はどう入れ替わるか
6つのシナリオのタブを押すと、そのシナリオでの上位5カテゴリーと下位5カテゴリーが出ます。 右の数字は、いまの点数からの変化です。
インフレ低下、金利低下〜横ばい、成長減速、信用悪化、原油下落
上位5カテゴリー
生活必需品70+12
公益68+15
ヘルスケア64+8
下位5カテゴリー
小型株・景気敏感33−14
エネルギー41−26
素材42−11
シナリオは «こうなる» という予想ではなく、«もしこうなったら» の試算です。 いまの上位が、どのシナリオで大きく崩れるかを見ておくと、環境の変化に気づいたときに何を確かめればよいかが分かります。
E. Stocks / 代表銘柄一覧カテゴリーの中身は、銘柄の数字で確かめる
いちばん下の表は、カテゴリーを代表する銘柄の株価と基本的な数字です。カテゴリーで絞り込み、ティッカーで検索し、見出しで並べ替えられます。 シナリオで上位に来たカテゴリーの中身を、ここで確かめます。
| 列 | 意味 |
|---|---|
| 52週高値比 | 52週の高値から、いまの株価がどれだけ下にあるか |
| FWD PER | 予想利益に対する株価の倍率。高いほど将来の成長が値段に織り込まれている |
| 売上成長率 | 売上の伸び |
| FCF利回り | 自由に使える現金の稼ぎを時価総額で割ったもの |
| タグ | カテゴリーの性格(景気敏感ディフェンシブ金利敏感原油感応 など)に加えて、PER が30を超える銘柄に 高PER、FCF 利回りが5%を超える銘柄に 高CF が付きます |
スマートフォンの幅では、FWD PER・売上成長率・FCF利回りの列は隠れます。
環境 → 順位 → 理由 → 次の入れ替わり
上から順に読むと、«いまの環境で、どこに風が吹き、それはなぜで、何が変わると入れ替わるか» がつながります。
- 最上段で «発動ルール» を見る。いまどの環境の条件がそろっているかを確かめます。
- A で上位と下位、週変化の大きいカテゴリーを見る。順位が動き始めているところに目を留めます。
- B と C で理由を確かめる。そのカテゴリーの点が、どの適性から来ているか、いまの環境の列で有利か。
- D で «崩れるシナリオ» を見ておく。上位のカテゴリーが大きく下がるシナリオはどれかを確かめます。
«追い風» は «値上がり» の約束ではない
点数は «環境との相性» の整理です。株価は、相性のほかに業績や需給、すでに織り込まれた期待でも動きます。
- 相性はすでに株価に織り込まれていることがあります。追い風が誰の目にも明らかなときほど、値段は先に動いています。
- ヒートマップの値は固定の設定です。カテゴリーの性質の整理で、時期によって実際の反応は変わります。
- マクロの統計は月次で遅れて入ります。物価や景気の条件は、発表があった日にまとめて動きます。
- シナリオは試算です。起きる確率は示していません。
本記事の画面の例は、見方を説明するための架空の値です(ヒートマップの抜粋を除く)。ツールの実際の数字とは関係ありません。 本記事とツールは市場の状況を整理するための情報で、特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。