ツール解説米国株・日本株の値動きをテーマで分析

Guide / 画面の読み方

米国株カテゴリー・ローテーションレーダー 使い方マニュアル

What / このツールで分かること

いまのマクロ環境は、どの業種に追い風か

米国株を13のカテゴリー(業種やスタイル)に分け、インフレ・金利・景気・信用・原油などの環境に それぞれがどれだけ «合っているか» を0〜100点で並べた一覧です。

同じ «株高» の中でも、金利が上がる局面では銀行やエネルギーが、金利が下がる局面では成長株や不動産が、というように 主役は入れ替わります。この入れ替わりを ローテーション と呼びます。 このツールは、いまの環境の数字から «どのカテゴリーに風が吹いているか» を点数にします。

13のカテゴリー
成長寄りメガテック、高PERソフトウェア、半導体、AIインフラ
守り寄り生活必需品、ヘルスケア、公益
景気・金利に敏感金融(銀行・保険)、資本財・産業、エネルギー、素材、REIT・不動産、小型株・景気敏感
Map / 画面の地図

上に «いまの環境»、その下に A〜E の5つの表

最上段がマクロ環境の数字、その下が A 順位 → B 内訳 → C 環境との相性 → D シナリオ → E 銘柄、の順です。

例
CPI YoY2.9%
10Y金利4.35%
VIX17.2
HY OAS3.1%
WTI$78.4
発動ルール金利上昇GDP加速
段中身
最上段消費者物価の前年比、10年金利、VIX、信用の上乗せ金利、原油。環境が一定の条件にそろうと «発動ルール»(インフレ再加速・金利上昇・GDP加速・信用ストレス・原油急騰)が点きます
A. 総合ランキング13カテゴリーの点数の順位と、その推移のグラフ
B. ドライバー分解点数を7つの «適性» に分けた棒
C. カテゴリー・ヒートマップ環境が動いたとき、各カテゴリーに有利か不利か
D. シナリオ分析6つの環境のシナリオで、順位がどう入れ替わるか
E. 代表銘柄一覧カテゴリーを代表する銘柄の株価と基本的な数字
A. Ranking / 総合ランキング

点数の色は5段階。緑が «強い追い風»、赤が «強い逆風»

1行が1カテゴリー。点数と判定のほかに、前日と1週間前からの変化、代表の ETF、ひとことのコメントが並びます。

例
#カテゴリースコア判定前日比週変化代表ETF
1エネルギー67追い風+1.2+3.4XLE
2金融(銀行・保険)63中立−0.4+1.1XLFKRE
…
13REIT・不動産38逆風−0.8−2.6XLRE
点数判定
80〜100強い追い風
65〜79追い風
45〜64中立
25〜44逆風
0〜24強い逆風

表の下のグラフは、カテゴリーごとの点数の推移です。点数は日々記録されていくので、使い始めの数日は線が短くなります。 順位そのものより、«前日比» «週変化» で順位が入れ替わり始めていないか を見ると、ローテーションの動きが追えます。

B. Drivers / ドライバー分解

点数は、7つの «適性» の重み付き平均

同じ67点でも、インフレに強くて取った67点と、景気に強くて取った67点では、環境が変わったときの動きが違います。 カテゴリーごとのカードで、点の出どころを確かめます。

例

エネルギー67

インフレ適性82
金利適性58
GDP適性60
信用ストレス耐性64
原油感応度90
景気後退耐性48
バリュエーション耐性70
適性重み何を見るか
インフレ適性20%物価が上がる環境で有利か
金利適性20%長期金利・実質金利の上昇に耐えられるか
GDP適性15%景気の加速に乗れるか、減速に耐えられるか
信用ストレス耐性15%信用の上乗せ金利や金融環境の悪化に耐えられるか
原油感応度10%原油高で有利か不利か
景気後退耐性10%不況の局面で崩れにくいか
バリュエーション耐性10%割高さが重荷になっていないか
C. Heatmap / 環境との相性

«環境がこう動いたら» を、+2〜−2 の数字と色で

ヒートマップは «いま» の点数ではなく、カテゴリーの性質の表です。 インフレや金利が動いたとき、そのカテゴリーにとって有利ならプラス(緑)、不利ならマイナス(赤)。±2 は色が濃くなります。

ツールの設定から一部を抜粋
インフレ上昇インフレ低下金利上昇金利低下GDP加速GDP減速信用不安原油高
エネルギー+2−1+10+1−10+2
高PERソフトウェア−2+1−2+2+1−1−10
公益0+1−2+2−1+1+10

読み方は «列で見る» のが基本です。たとえば «金利上昇» の列を縦に見ると、エネルギーは +1、高PERソフトウェアと公益は −2。 金利が上がる局面では、この2つが逆風を受けやすい、という整理です。 最上段の «発動ルール» に点いている環境の列を見ると、いまの順位の理由がつかめます。

D・E. Scenarios & Stocks / シナリオと代表銘柄

環境が変わったら、順位はどう入れ替わるか

6つのシナリオのタブを押すと、そのシナリオでの上位5カテゴリーと下位5カテゴリーが出ます。 右の数字は、いまの点数からの変化です。

例
再インフレディスインフレ高金利長期化景気減速景気後退ソフトランディング

インフレ低下、金利低下〜横ばい、成長減速、信用悪化、原油下落

上位5カテゴリー

生活必需品70+12

公益68+15

ヘルスケア64+8

下位5カテゴリー

小型株・景気敏感33−14

エネルギー41−26

素材42−11

シナリオは «こうなる» という予想ではなく、«もしこうなったら» の試算です。 いまの上位が、どのシナリオで大きく崩れるかを見ておくと、環境の変化に気づいたときに何を確かめればよいかが分かります。

E. Stocks / 代表銘柄一覧カテゴリーの中身は、銘柄の数字で確かめる

いちばん下の表は、カテゴリーを代表する銘柄の株価と基本的な数字です。カテゴリーで絞り込み、ティッカーで検索し、見出しで並べ替えられます。 シナリオで上位に来たカテゴリーの中身を、ここで確かめます。

列意味
52週高値比52週の高値から、いまの株価がどれだけ下にあるか
FWD PER予想利益に対する株価の倍率。高いほど将来の成長が値段に織り込まれている
売上成長率売上の伸び
FCF利回り自由に使える現金の稼ぎを時価総額で割ったもの
タグカテゴリーの性格(景気敏感ディフェンシブ金利敏感原油感応 など)に加えて、PER が30を超える銘柄に 高PER、FCF 利回りが5%を超える銘柄に 高CF が付きます

スマートフォンの幅では、FWD PER・売上成長率・FCF利回りの列は隠れます。

Flow / 使い方の流れ

環境 → 順位 → 理由 → 次の入れ替わり

上から順に読むと、«いまの環境で、どこに風が吹き、それはなぜで、何が変わると入れ替わるか» がつながります。

  1. 最上段で «発動ルール» を見る。いまどの環境の条件がそろっているかを確かめます。
  2. A で上位と下位、週変化の大きいカテゴリーを見る。順位が動き始めているところに目を留めます。
  3. B と C で理由を確かめる。そのカテゴリーの点が、どの適性から来ているか、いまの環境の列で有利か。
  4. D で «崩れるシナリオ» を見ておく。上位のカテゴリーが大きく下がるシナリオはどれかを確かめます。
Caveats / 読み違えやすいところ

«追い風» は «値上がり» の約束ではない

点数は «環境との相性» の整理です。株価は、相性のほかに業績や需給、すでに織り込まれた期待でも動きます。

  • 相性はすでに株価に織り込まれていることがあります。追い風が誰の目にも明らかなときほど、値段は先に動いています。
  • ヒートマップの値は固定の設定です。カテゴリーの性質の整理で、時期によって実際の反応は変わります。
  • マクロの統計は月次で遅れて入ります。物価や景気の条件は、発表があった日にまとめて動きます。
  • シナリオは試算です。起きる確率は示していません。

本記事の画面の例は、見方を説明するための架空の値です(ヒートマップの抜粋を除く)。ツールの実際の数字とは関係ありません。 本記事とツールは市場の状況を整理するための情報で、特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。