恐慌特集

中国不動産バブルがいよいよ崩壊か?

中国不動産バブルへの地獄の扉が開く

中国の不動産価格は北京、上海、深センなど、既に東京の中心部と変わらない、もしくはそれ以上の価格で売買されている。

平均所得水準から考えた場合、あまりにも高すぎる価格で売買されており、不動産バブル崩壊は10年以上前から言われ続けてきたことだが、リーマン・ショック後の継続的な金融緩和により、銀行融資も非常に緩い状況が続く中、不動産価格は継続的に上昇してきた。

しかし、ここに来て、新型コロナウイルスの蔓延で、この状況が一気に変化してきている。

中国の自動車販売数 前年マイナス80%

中国では新型コロナウイルスの感染拡大で多くの飲食店の休業が続いているほか、旧正月、春節の連休以降、工場の生産活動の再開が大幅に遅れ、景気をさらに減速させている。2020年2月の中国国内での自動車販売台数は前年比で80%のマイナスとなっている他、各業種とも惨憺たる数字になっている。

これについて、中国人民銀行の潘功勝副総裁は3月7日の記者会見で、中小零細企業の資金繰りの悪化に備えて、金融機関に対して融資の中断や貸しはがしなどを行わないよう、指導したことを明らかにした。

また、潘副総裁は4月3日と4日の2日間に金融市場に合わせて1兆7,000億人民元、日本円でおよそ27兆円の資金を供給した。

中国の不動産が全く売れなくなっている

新型コロナウイルスの感染拡大で中国の不動産セクターが一段と大きく揺れ、資金不足で廃業を迫られる経営難の不動産開発会社が多発してきている。

中国では新型コロナウイルスの感染地域の封鎖が3カ月目に入り、中小の住宅建設会社はぎりぎりの経営状況に追い込まれている。セールス活動を行おうにも移動規制もかかり、ショールームに来る顧客も殆どいない。

中国内で、今年1と2月には105社前後の不動産会社が破産の届け出をしたと発表しているが今後大きく破産件数は伸びることが予想される。2019年は年間で500社近くが破綻しているが、これを大幅に上回る可能性が高い。

不動産会社の動揺はまだ始まったばかりであり、今後資金繰りのために、不動産のバーゲンセールが行われるのではないだろうか。多くの中小の不動産開発会社は手持ちの不動産資産を早急に売却し、手元資金を確保する必要がある。現金化を急ぐためには買い手にとって魅力的な、市場価格よりも大幅な値引きが行われるだろう。

中国の住宅市場はウイルス拡散前の段階で既に動きが鈍くなっていた。
今年1月の住宅価格上昇率はほぼ2年ぶりの小ささとなり、債務負担に苦しむ多くの不動産会社は建設を抑制し始めていた。

新型コロナ感染拡大により中国内の様々な業種業態の中で、不動産会社などで圧迫が最も激しくなる公算が大きいと大手調査機関は分析している。

社債発行・緊急融資!

中国の一部の不動産開発業者では、新型肺炎の感染拡大で住宅販売が低迷し、資金繰りが厳しくなっているため、短期社債の発行に動いている。

2020年2月は多くの不動産開発業者が、最大12年物など長期の社債を発行できていたが、その後、状況は一変している。

広州を拠点とする中国奥園集団は期間363日の社債を発行し1億8,800万ドルを調達し、これ以外にも大手不動産開発会社4社が1年以内の短期社債を発行している。

現在、期間1年未満の社債は資金調達コストが安く、規制当局の認可も不要だが、市場が不安定になった場合、発行体の借り換えリスクは高まり、来年以降借り換えができず、厳しい状況に置かれる可能性もある。

負のスパイラルが始まる!!

中国金融当局の積極的な金融緩和により、銀行は積極的に不動産会社に対しての資金繰りの為の融資も行っている。しかし、不動産の販売が伸びず、企業が資金繰りに窮し破綻すれば融資資金は不良債権化する。

不動産会社は資金繰りの為の換金売りを急げば、市場価格を大きく下落させることになる。
店舗、中小企業は売上が激減する中、資金繰り確保の為に所有する不動産を急ぎ売却する必要ある。市場より安い価格で売却を急げば不動産市場を下落させる。

不動産市場での需給バランスが崩れ、売り圧力が高まれば不動産価格は継続的に下落していく。

不動産価格が下落することで、不動産開発会社の所有する不動産は大きな含み損を抱えることになり、売却するたびに損失を出すことになる。

不動産売買市場が低迷したままであれば、価格を下げても不動産を売却することはできず、資金繰りに尽きて不動産会社の多くが破綻する。

そして、不動産会社の多くが破綻をすることで、銀行は巨額の不良債権を抱えることになる。

1990年代初頭に起きた日本の不動産バブル崩壊が、まさに今、中国に訪れているのである。

下落した不動産に投資に魅力があるのか?

中国の住宅の5軒に1軒は空き家であり、5,000万戸以上が既に余っており、鬼城、ゴーストタウン化している。

現在の中国の不動産価格はそれぞれの街の平均年収と比較し、15倍〜40倍という高値にあり、仮に現在の半値以下になったとしても投資としての魅力は少ない。

経済成長が大きく落ち込む中で、共産党体制に対しての不満もつのり政治情勢が悪化する中では、地政学的リスクも含め、中国内への投資は様子見するのが正しい選択ではないだろうか。

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日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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