お金の話

【 すでに実装開始 】中国デジタル人民元は、侮れない

着々と進む中国デジタル人民元

2019年10月、中国習近平国家主席が、ブロックチェーン技術を国家戦略として行うと発言。そして、デジタル人民元の導入も2020年に行うという報道が出てから1年。

着実に中国が進めている、中国の強みである、スピード感とデジタルの技術は世界一といっても過言ではないと考えますが、今回は、中国デジタル人民元の最新状況について解説します。

中国の中央銀行実証実験開始

中国の中央銀行は、深圳市民5万人を対象に実証実験を始めている。これは、抽選による方式で、抽選で当たった5万人に1人200元(約3,100円)の「デジタル人民元」を提供し、スーパーなどで実際に使ってもらうという実験です。

ビットコインなど暗号資産を保有されている方は理解しやすいと思いますが、デジタル通貨は、自身のスマートフォンに専用アプリさえ入れれば、そこに送ってもらうことが可能となります。デジタル人民元と暗号資産は別物ですが、多くの人は違いが分からず使うのではないでしょうか。

簡単にいえば、お財布から紙幣を出していた時代から、スマホからデジタルで支払う時代に一気に移っているということです。スマートフォンさえあれば、銀行口座を開設する必要もありませんので、発展途上国などの普及が一気に広がることが考えられます。

中国の実験では、当然ですが店側も経験をすることができますが、実質初期投資が不要で、レジを変える必要はないようです。日本でもようやく普及され始めましたが、QRコード決済が浸透する中国では使う側も受け入れる側も違和感はさほどない体制がすでに整っています。そして、首都・北京でもテスト運用が始まる動きが出ています。ただ、深圳市民の反応はそれほど高いものではなかったという報道も出ています。

給料支払いならすぐ普及する

日本円に価値があるのは、なぜでしょうか。当然ですが日本円で給料が支払われたり、税金を納めるのが日本円が必要だからです。そして物やサービスと交換可能です。必要とされなければ、価値はなくなります。

このような視点でいえば、あくまでも個人の想定ですが、中国は今後、給料支払いへのデジタル人民元の導入を一気に加速させます。中国はすでにデジタル人民元を法定通貨とすることを、人民銀行法改正案に明記しています。

10年で10億ユーザーに拡大する

米大手投資銀行のゴールドマン・サックスが、デジタル人民元に対して81ページにわたるレポートを発表しました。その中には、デジタル人民元は、「10年間で10億ユーザーになり約24兆円が発行され、年間の決済総額は、約280兆円となり、消費決済の15%を占める」と予想しています。

非常に大きな試算ですが、第一弾として中国は、まずは2022年の北京冬季五輪会場でのデジタル人民元の使用を検討しています。五輪での利用となると多くの人々がデジタル人民元に触れることになるので、デジタル人民元拡大の第一歩となるのではないでしょうか。

米国の遅れ、日本は相手にならない

中国のスピート感に対しての、日米の現状を少し見ておきましょう。

まず米国ですが、米国大統領選が11月に行われ普段であれば選挙人が選出されている時期ですが、それがまだです。トランプ陣営は、法廷闘争に持ち込んでおり、バイデン陣営の不正選挙などの証拠も多く出てきています。この辺りをはっきりさせ、米国大統領が誕生するのは来年になる可能性も出てきました。場合によっては、国民全体に不信が残る内容となりそうです。

そして、日本といえばデジタル円の導入は、程遠いのではないでしょうか。管政権で発足されたデジタル庁も中国のファーウェイが入っているとの噂を聞きましたが、確かに日本のみの技術では厳しい気もします。キャッシュレス化は少しずつ進んでいますが、マイナンバーカードの普及を見ていても国民を引っ張る力とスピード感が感じられません。国民性と日本の体制といったところでしょうか。

当然、スピードが速ければなんでも良いという訳ではなく、じっくりと検討する日本には日本の良さがありますが、デジタル通貨でいえば他国の後追いになる可能性が高いです。デジタル法定通貨は、世界の中央銀行の8割が興味を示しており、流れは完全に紙幣⇒ デジタルになることは間違いありません。

フェイスブックの通貨リブラが改名「ディエム」

米フェイスブックを中心としたリブラ。法定通貨ではありませんが、名だたる大手企業が参加してのデジタル通貨で、民間が動くことには壁がありなかなか身動きが取れない状況でしたが、少し動きが出ています。

・12月1日スイス・ジュネーブに拠点を置くディエム協会(旧リブラ協会)が同日発表
・スイス金融当局の承認を目指す
・英紙フィナンシャル・タイムズ:2021年1月にも「米ドル版リブラ」が発行される可能性

米国は、デジタルドルやこのディエムなどをドル紙幣の代わりに考えているかは不明ですが、デジタル人民元に対抗しなければ、基軸通貨ドルは紙幣、基軸通貨人民元はデジタルとなっても不思議ではありません。それほど侮れない最新の技術を中国は備えているということは、頭に入れておいた方がいいと考えられます。

日本の店舗がデジタル人民元に侵略される日!?

現在は、コロナ禍で減っていますが中国のインバウンドは、日本経済にとって大きい存在となっています。数年前ビットコイン決済が、ビッグカメラなどで導入されました。これは日本人対象というよりも、中国客をターゲットにしたものです。

では、今後中国からの観光でデジタル人民元が入り込むと?日本のレジもそうなる可能性はないとは言いきれません。「空港や入国前に換金して円に替えて観光をお楽しみください」という二度手間の時代は、どちらにしても終わろうとしています。

それがデジタル人民元か、ディエムか、暗号資産かは分かりませんが確実に世界をまたぐのがデジタル通貨です。さらに中国は、アジアはもちろんアフリカにもしっかりと支援を行い、基盤を作っていますので、技術もですがコツコツとやることを積み重ねているということは忘れてはいけない内容です。

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Hatanaka
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投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。
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