ボラティリティが高いと稼ぎやすい事実
ボラがない・・ このような言葉を聞いたことがないでしょうか。FXトレードをされる方、投資も同様ですが、マーケットにおいてボラティリティが低いと身動きが取れません。
ボラティリティとは、”値動き”のことをいいます。
上下に値動きを繰り返しますが、当然一方向に大きなボラティリティが出れば稼ぎやすくなりますが、レンジ相場という行ったり来たりの上下の相場であっても、ボラティリティが高ければ利ざやは抜きやすくなります。
ただ近年、為替相場では全くといっていい程、ボラティリティがありませんでした。僕自身も為替FXのトレードをしていましたが、ビットコインFXを試すようになったのもボラティリティの高さがあったからです。
しかし、現在2020年に入り、新型コロナウィルスの影響、各国の金融政策等もあって、全ての金融商品にボラティリティが戻りつつあります。しかしこれは、まだ序章と考えています。今回はボラティリティが高い通貨、ボラティリティが出たらどうなるのか?注意点も含めてご紹介します。
ビットコインバブル期のボラティリティの高さ
2017年はビットコインバブルでした。当時参加していた僕や周囲はこのバブルというのは気づいていません。これは過去も同様でバブルは、終わってから「あれ、バブルだったね・・」と気づくものです。ただチャートを見る限り完全にビットコインは上昇、さらに上昇、最後は急騰を見せました。
これを株や為替と一緒にするのはどうかと思うのですが、投機対象として大きく盛り上がったという事実、億り人と呼ばれる人が一瞬で複数誕生とした事実は消えません。ビットコインのチャートをご覧ください。

2017年1月:1BTC=10万
2017年12月:1BTC=220万
わずか1年弱で、10万円で保有したビットコイン(1BTC)が、220万円の価値になりました。10BTCなら当然10倍ですね。この値上がりなら億万長者が出てもおかしくないと頷けますね。ただこのビットコインバブルは、1年も続いていないというところは懸念しておきたいところ。では次に為替を見て見ましょう。
過去のボラティリティの高い相場例
為替で、過去体験したボラティリティの高い相場は、いろいろありますが、印象的なのはこの2つの相場です。
・リーマンショック(2008年)
・アベノミクス(2012年)
ボラティリティの高い通貨で、為替であげておきたいのが「ポンド(GBP)」系です。ポンド円、ポンドドル、ポンドオージー、ユーロポンドなどです。ただトレーダーの中には、殺人通貨と呼ぶ人もいます。理由は、ボラティリティが高い=大きくやられる危険性も含まれているからです。これは、常に頭に入れておいてください。そんなポンド円のリーマンショック時とアベノミクス時のチャートを見て見ましょう。
まずは、リーマンショック付近のポンド円週足。
大きな下落トレンドが発生しています。

ざっくりとチャートを結んで見ますとこれだけの値幅です。
リーマンショックが2008年9月に起こっています。
2007年7月半ば 251.3円
2009年1月半ば 119.7円
131.6円幅=13160pips
ポンド円は、現時点で1日で動いて100pips(1円)です。131円というのがいかに大きな動きかというのがお分かりいただけるのではないでしょうか。
この100pips(1円)でいくら稼げるか?というのは、皆さんそれぞれのロット数、資金の枚数によって変わってきます。100pipsで1万円稼ぐ人もいれば、10万、100万の人もいます。大きく稼ぐということは、その分逆に行けば大きく損失が出る表裏一体であるということは、常に認識しておいてください。
では、次にアベノミクス相場を見て見ましょう。
アベノミクス付近のポンド円週足。
アベノミクスは、2012年12月末です。
その前から徐々に上昇をはじめ、アベノミクスで、大きな上昇トレンドが発生しています。

2012年5月後半 118.72円
2015年8月後半 195.28円
76.56円幅=7656pips
リーマンショックに比べると、アベノミクスの値幅は小さい?と思われるかも知れませんが、かなりの値幅であったというこは、今年、2020年と比較すると分かります。

2020年のみの値幅(8月末時点)
約20円幅=2085pips
いかがでしょうか。チャートで見ると一目瞭然ですね。まだまだ2020年のマーケットは、一方向にトレンドは出ておらず、値動きも限定的であるといえます。
リーマンショック、アベノミクス両方をご覧いただいてお気づきになった方もいらっしゃると思いますが、チャートの兆候は、少し前から出ているということです。そして一気に一方向に流れが出ていますね。ここもチェックしておきたいポイントです。
ボラティリティの高い通貨とは
ポンドは、法定通貨の中でボラティリティが高いのは前述の通りです。では、他の金融商品でボラティリティが高いのは、なにが上げられるでしょうか。それは、 ” CFD ” です。CFDには色々な金融商品が存在します。
・ゴールド
・シルバー
・コーン
・大豆
・株価指数先物
・原油
実は、株式や為替トレーダーよりも、穀物などを扱うトレーダーの方がリターンが高いことは証明されています。ただこれは、ハイリスクであるということは理解しておくべきですし、日本でもまだ馴染みは浅いのが現状です。
そして、ボラティリティと同様に今後、一方向に出る期待を持ってチャートをウォッチすることをお勧めします。現時点で、すでに方向性が出ているのが、ゴールドです。チャートをご覧ください。

綺麗な上昇トレンドとなっており、後付けチャートで見れば、あの上昇する前で買えばいい・・ と分かりますね。しかし、青く囲った部分のみをご覧ください。上昇前になんどももみ合いを繰り返しており、その年月も長いです。このような状態が続くと、多くのマーケット参加者は、諦めを覚えます。そして、多くの参加者が諦めた頃に不思議と一方向に動きます。ではどうすればいいか?
トレンドが出るのを待つ、もしくは何度でも損切りを繰り返し食らいつく、このようなイメージです。自分は後者を普段から行なっていますが、損を受け入れずに利益を上げる相場などないと考えています。(損切りしない人もいるようです)損失=失敗、ではなく損失=大きな利益を得るための必要資金と割り切り、狙いを定め、トライをし続けています。そして、方向を掴んだらとことんその方向に乗り続けることが重要です。
絶対にやってはいけない、注意点
トレンドが出ていない、まだ自覚していないときは、逆にポジションを持っても大丈夫、この前も戻ってきたから・・と安易な考えで損切りをしない癖がついている人がいますがこれは、大きなトレンドが出た際に逃げられない、もしくは強制退場になる可能性もあります。
1万円の損切りをケチっただけに全ての証拠金(資産)をパーにした人を何人も見てきました。恥ずかしながら、僕も意固地になって損切りせずに耐えたこともありました。
しかし、それらは全て失敗でした。違ったら切る、これを繰り返すことを前提に大きなトレンドを狙って見てください。2020年後半は、米国大統領選もありますし、その他の地政学リスクなど大きなボラティリティが期待されますから。


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